スパイク
星を見に行こう!言い出したのは私で・あまりノリ気じゃナイ君は、今日は雨です。って答えた。あまり客のいない喫茶店。タバコの匂いとコーヒー豆を引く音がくすぐったい・・私は、意地悪な声で。それでもいいじゃん!星を見にいくの!と言った。君の目が一瞬だけ細くなる。。。嫌そうな顔。私は奴のこの顔がお気に入り。職場で出会い3年間、私と奴は男女の壁を越えぬまま〜仲良し。そもそも〜名前からかぶってるし・・私は優って書いてゆう。奴は優太でゆうた。職場ではオスゆうメスゆう・・と区分されてます。そんな二人は〜この小さな〜あまり客の居ない喫茶店がお気に入りで、どちらが誘うでも無く足を向けコーヒーを飲んだりする習慣?まで出来てしまっているらしい・・。ゆーたさぁ!車買ったって言ってたじゃん!!だから・・・?ドライブ連れてけ!!何で俺が・・? あんたしか居ないでしょ〜半パンにTシャツでドライブに行けるような人!! まさか!ゆう今から行こうって言ってるの?当たり前じゃんよ!何も当たり前じゃないっすよ!! 明日休みなんだから〜いいじゃんよぉぉ〜!足をバタバタさせながらダダをコネまくる私を、ゆーたは拒めない。。。今日も私の勝ち!!? それから私達はすぐに喫茶店を出て会社の駐車場に向かい歩き出した。駐車場には四角い形がインパクトな、シルバーがピカピカ光るゆーたの車が目立ってた。 凄いじゃん!新車? いや、中古です。 へーこの車何て名前?スパイク・・そう言いながらゆーたは助手席のドアを開けて。 どーぞ!と言って少し笑った。 私は一言、キモ!と言い放ち乗り込んだ。 ゆーたは一瞬目を細めドアを閉めると、ソソクサと運転席に乗り込んだ。。。取りあえず〜何処に行っていいのか解らないので北に向かいます。 おう!!安全運転よろしく〜!! エンジンがかかり車はゆっくり走りだす。 ケツメの曲が流れだす。エアコンの冷たい風が私の頬にかかる。 それが事の始まりでした・・。
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