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余命(前)

[330]  ダイ  2008-03-23投稿
三月一日、天使からあと余命一ヶ月と教えられた。

天使が余命を教えてくれたということは、どうやら僕は天国に行けるらしい。

今はまだ体も健康。ピンピンしている。どうして僕が死ななきゃならないのか…考えられない。

たいして急いでやらなければならない用事もない。僕はいつ死んでも問題ない状態なのだ。

この世に未練なんかない!いつでもあの世に行ってやる!
そのぐらいの覚悟はできていた。

三月九日、今朝、アパートに母親が掃除をしにやってきた。母は一通り部屋の掃除をすると晩飯を作って帰っていった…
僕は何も言えなかった…

ただ…みそ汁がしょっぱかった。

十二日、冷蔵庫整理をした。ガチガチになった食いかけのチーズを見つけた。
そういえばコレ開けたの一日だっけ…

十五日、中学の卒業写真を眺めた。初めて告白してフラれた過去が蘇る。
煙草が目にしみる…

十七日、携帯電話いじってたら小説投稿のサイトを見つけた。ホラー小説好きだから自分も書いてみた。結構、面白いものだ。

二十三日、妹の友達に告られた。前々からかわいいと思っていた子だ。
……好きになった………
今更……どうしよう………いやいや断るしかない!彼女の為に…

余命、あと八日…精一杯生きよう…

感想

  • 9418: ((o(^-^)o))ワクワク《あやこ》 [2011-01-16]

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