甘いワナ?
藤本さんとは、今までまともに話したことなんてなかった。
だけど、彼女の明朗快活な性格や魅力的な笑顔に好感を持っていたし、憧れてもいた。
それは、弘人くんが彼女を好きだと知ってからも変わらなかった。
「 気にしちゃダメ。
僻(ひが)んで言って るだけだから。」
そう言って彼女は私を元気付けてくれた。
誰にも気遣う言葉をかけてもらえなかったから、その言葉自体は嬉しかった。
でも、
そんな彼女こそ、その目は誰にも増して好奇心に満ち溢れていた。
彼女は人一倍、好奇心が強い方なのだろう。
すごく聞きたいけど、聞いちゃいけないっていう感じで、うずうずしているようだった。
「 もし…もし、相談した いことがあったら何でも 言ってね。」
目をキラキラと輝かせて言うその言葉に、思わずプッと吹き出してしまった。
“なんて無邪気な人なんだろう”
今まで重く沈んでいた気持ちがいくらか軽くなった。
恋敵とかそんなのは関係なく彼女と友達になれたら、どんなに楽しかっただろう。
高校では、一緒に群れるグループに入ってはいても、本当の『友達』はいなかった。
現に、今も同じグループにいた子が見て見ぬフリをされた。
それだけじゃなくて、
誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)まで言ってくる子がいた。
さすがに、これには怒りを通り越して呆れ果てた。
それに比べたら、
藤本さんは、好奇心をありありと目に浮かべてはいたけど、裏表がない分、好意的に感じた。
――だからだと思う…
私は意識する間もなく言っていた。
「 実は、お願いがあるん だけど…。」
自分でも何を言うのか考えていなかった。
――いや、違う。
いつも心の中で葛藤していたこと…
それが自然に口をついて出ていた。
「―――――――。」
私の言葉に、藤本さんは困惑した表情を浮かべていた。
だけど、彼女の明朗快活な性格や魅力的な笑顔に好感を持っていたし、憧れてもいた。
それは、弘人くんが彼女を好きだと知ってからも変わらなかった。
「 気にしちゃダメ。
僻(ひが)んで言って るだけだから。」
そう言って彼女は私を元気付けてくれた。
誰にも気遣う言葉をかけてもらえなかったから、その言葉自体は嬉しかった。
でも、
そんな彼女こそ、その目は誰にも増して好奇心に満ち溢れていた。
彼女は人一倍、好奇心が強い方なのだろう。
すごく聞きたいけど、聞いちゃいけないっていう感じで、うずうずしているようだった。
「 もし…もし、相談した いことがあったら何でも 言ってね。」
目をキラキラと輝かせて言うその言葉に、思わずプッと吹き出してしまった。
“なんて無邪気な人なんだろう”
今まで重く沈んでいた気持ちがいくらか軽くなった。
恋敵とかそんなのは関係なく彼女と友達になれたら、どんなに楽しかっただろう。
高校では、一緒に群れるグループに入ってはいても、本当の『友達』はいなかった。
現に、今も同じグループにいた子が見て見ぬフリをされた。
それだけじゃなくて、
誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)まで言ってくる子がいた。
さすがに、これには怒りを通り越して呆れ果てた。
それに比べたら、
藤本さんは、好奇心をありありと目に浮かべてはいたけど、裏表がない分、好意的に感じた。
――だからだと思う…
私は意識する間もなく言っていた。
「 実は、お願いがあるん だけど…。」
自分でも何を言うのか考えていなかった。
――いや、違う。
いつも心の中で葛藤していたこと…
それが自然に口をついて出ていた。
「―――――――。」
私の言葉に、藤本さんは困惑した表情を浮かべていた。
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