左の眼
私はうす暗い洞窟の中に居た。
すると、一人の女の子が悲しげにこちらに歩み寄ってきた…。
「鍵を取ってきて欲しいの…。
この奥の湖。
二つの眼のうち、左の眼…。」
私は了解した。
女の子の言う通り、奥には湖があり、その中からは、二つの光が見えた。
それはなんとなく、顔にも見えた。
私は左の光の方…左の眼を目指して潜っていった。
深く…深く…。
意外に苦しくはなかった。
底に着くと、すぐに小さな鍵を見つけられた。
それから水から上がり、私はその鍵を女の子に手渡した。
「…ありがとう!!!」
その瞬間、辺りがパッと明るくなり、思わず目をつぶった。
…気がつくと、もう朝だった。
その女の子の笑顔が妙に忘れられない。
不思議な夢を見た…。
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