沈丁花
疲れて歩く街角ふと足を止めた
生け垣のどこからか濃密で青い香りが漂う
夢中で花を潰した幼い記憶
擦れば何故か青さが増して掴みたい香りは消えていった
春の庭友達と生け垣に隠れて花を摘み
香水代わりにお互いの髪に差した
馥郁とした香りは私を包みながら掴めないもどかしさがあった
長い時間の中私は大人になりその地を離れた
そして今誰も知らぬ地にいる
それでもこの街角にあの日と同じ香りが流れている
あの日の思い出に鮮やかに色を挿した
私はいつからこの早春の香りを忘れていたのだろうか
生け垣のどこからか濃密で青い香りが漂う
夢中で花を潰した幼い記憶
擦れば何故か青さが増して掴みたい香りは消えていった
春の庭友達と生け垣に隠れて花を摘み
香水代わりにお互いの髪に差した
馥郁とした香りは私を包みながら掴めないもどかしさがあった
長い時間の中私は大人になりその地を離れた
そして今誰も知らぬ地にいる
それでもこの街角にあの日と同じ香りが流れている
あの日の思い出に鮮やかに色を挿した
私はいつからこの早春の香りを忘れていたのだろうか
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