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aliment 008

[140]  2008-03-30投稿
―――誰かの手に握られている。
……この香水はTKのか。
でも握られている手は小さい。
「嫌……お願いだから目…覚まして…っ」

随分女らしい声だけど、リボンだ。


サル坊は病院に運ばれていた。
夜通し看病していた二人はすっかり疲れきっていた。
サル坊の予断を許さない状況を、二人は起きて見守るしかなかった。


「TK……リボン…」

「サル坊!」

「ぅわぁあああ!!良かった…起きたぁ!!あああ!心配したよぉ!」

リボンがこんなに泣き叫ぶのを初めて見た。
TKが、泣いているのも。

「お前なんのつもりだよ…!誰がこんなの頼んだんだよ!!」

「私たち、家族より、仲間よりお互い知り合ってるんじゃないの!?」

「サル坊、確かにお前とは中学校で初めて会って、結局…名字しか知らないままここまで来ちまったけど…そんなくだらないこと俺らには問題じゃなかったよな!」


「K…TK。ノリで、¨T¨くっつけただけだぜ?」

「ねぇ…!ノリでもなんでも…!!私たち…ここまで……ここまで生きてこれたじゃん」


「…お前たちの、邪魔には…なりたくない」

「何のことだよ…」

「お互いに、愛し合ってる」

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