懐かしい夏〜後篇〜
僕は眼を覚ますと病室で寝ていた。二人用の病室である。
眼の前には、さっき助けてあげた少女。
「あの…助けてくれて…ありがとう、」
「いやっ!大した事じゃないよ!」
僕は照れていた、僕が誰かの命を救えた事、僕が助けた人が、今目の前で僕に御礼を言ってくれた事。
しばらく二人は黙り込んだまま、僕だけがもじもじしていた、僕が少女に話しかけようとした時、病室のドアが動く。
病院の看護士と見知らぬ大人の夫婦が来た。
「あゆみ!!大丈夫!?」
「お母さん!!お父さん!!」
どうやらあの夫婦は少女の親らしい。
看護士が少女の親に骨折の詳細を話している時、僕は少女に名前を教えて欲しいと言った。
「わたし、矢井田歩実」
すると病室から出て行く歩実ちゃんとその両親、僕はまだ話したい事がいっぱいあった、今言わなきゃもう逢えないと思った。
「あのっ!!歩実ちゃん!!」
両親と歩実ちゃんは僕を見た。
「なに??」
歩実ちゃんが僕に言った。
「また逢えるかなっ!」
こんな事を言うのは初めてだった。恥ずかしくて、こんな事言えなかった、今までは。
「うんっ!!きっと逢えるよ、またね!」
両親は有難うと僕に言って、みんな出て行った。
それっきり、ずっと逢う事は無かった。
二年後、僕は小学五年生になった。性格が少し荒々しくなった僕、いや俺。
あの少女を助けた後、俺はどんどんいろんな事に挑戦していくようになった。俺は漫画家という才能を見つけ、授業中いつも俺はノートにイラストを書き続ける。
二年前とは人生が変わった俺、
あの少女、矢井田歩実は何処に居るのだろうか…
突然逢いたくなった俺は、近所の山を登り頂上へ、
そこで俺は一口叫んだ。
「矢井田歩実!!!!ありがとう!!!!」
その言葉が山彦となり、響いた。
すると僕の背後から声が聞こえた。
「ありがとう、それは私の台詞だよっ」
「えっ!?」
そこに居たのは、何処か面影のある少女だった。
「君は…!!」
矢井田歩実ちゃんだった。
「うふふっ!御久し振りです!」
おわり
眼の前には、さっき助けてあげた少女。
「あの…助けてくれて…ありがとう、」
「いやっ!大した事じゃないよ!」
僕は照れていた、僕が誰かの命を救えた事、僕が助けた人が、今目の前で僕に御礼を言ってくれた事。
しばらく二人は黙り込んだまま、僕だけがもじもじしていた、僕が少女に話しかけようとした時、病室のドアが動く。
病院の看護士と見知らぬ大人の夫婦が来た。
「あゆみ!!大丈夫!?」
「お母さん!!お父さん!!」
どうやらあの夫婦は少女の親らしい。
看護士が少女の親に骨折の詳細を話している時、僕は少女に名前を教えて欲しいと言った。
「わたし、矢井田歩実」
すると病室から出て行く歩実ちゃんとその両親、僕はまだ話したい事がいっぱいあった、今言わなきゃもう逢えないと思った。
「あのっ!!歩実ちゃん!!」
両親と歩実ちゃんは僕を見た。
「なに??」
歩実ちゃんが僕に言った。
「また逢えるかなっ!」
こんな事を言うのは初めてだった。恥ずかしくて、こんな事言えなかった、今までは。
「うんっ!!きっと逢えるよ、またね!」
両親は有難うと僕に言って、みんな出て行った。
それっきり、ずっと逢う事は無かった。
二年後、僕は小学五年生になった。性格が少し荒々しくなった僕、いや俺。
あの少女を助けた後、俺はどんどんいろんな事に挑戦していくようになった。俺は漫画家という才能を見つけ、授業中いつも俺はノートにイラストを書き続ける。
二年前とは人生が変わった俺、
あの少女、矢井田歩実は何処に居るのだろうか…
突然逢いたくなった俺は、近所の山を登り頂上へ、
そこで俺は一口叫んだ。
「矢井田歩実!!!!ありがとう!!!!」
その言葉が山彦となり、響いた。
すると僕の背後から声が聞こえた。
「ありがとう、それは私の台詞だよっ」
「えっ!?」
そこに居たのは、何処か面影のある少女だった。
「君は…!!」
矢井田歩実ちゃんだった。
「うふふっ!御久し振りです!」
おわり
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