今年、中学生になる俺はどうしてもしたいことがあった。

それは部活と恋愛だった。
中学生のガキには「恋愛」の本当の意味など当然わからないのだが。

しかし俺は、小学校の時から好きだった女の子に入学してすぐに告白することを心に決めていたのだ。

さほど大きい中学校ではなく、３つの小学校からその中学に入学することになっていた。

思春期の俺は他の小学校から来た女子を見て、かわいい人を探してしまっていた。

こんなことで告白なんてできるのだろうか。

そう思いながらも俺は登校時間をいつもより早めて、朝相手の女の子に会えるようにした。

明らかに緊張していた。手には汗、足は震えていた。
彼女がやってきた。友達と毎日通っているため、その日も一緒だった。

「あの、あのさ…。今日放課後…ここにきてくれないかな。」

「えっ！？…う、うん」

彼女もびっくりしているようだった。

一日中集中できず、授業も頭に入らなかった。

放課後、急いであの場所に向かった。俺の担任の先生は話しが長くて有名だったため、彼女の方が先に着いていた。

「ごめん。俺から呼んどいて。」

「そだよ。遅いよ。」

彼女とはもともと仲がよかった。一度一緒にクラス委員もやったことがあったくらいだ。

「急にだけど…話したいことがあってさ…。」

「だいたいわかるよ。なんとなくね。」

「えっと…」

「あたしと付き合ってください…。」

「どうして…？」

俺はわかっていなかった。彼女が俺のことを好きだったなんて。

彼女と付き合うことが信じられなかった。うれしさでいっぱいだった。

しかしその幸せもそんなに長くは続かないのである。
…続く。

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