月雫
昔、妹が原因不明の死の病だと知った時、僕は神にひたすら祈った。そんなある時、小さな輝く欠片を拾った。あまりにきれいなそれに、ボクは月の雫と名付けた。不思議なことに、それを見た妹は、元気を取り戻した。…あの日から10年………。
「お兄ちゃん、どうしてこの石はずっと輝き続けているの?」
妹の雪月(ゆつき)が、僕の膝の上に頭を置いて、月の雫を眺めていた。
「それは、月に住む月姫が流した涙が固まって出来た石だから、月の雫って言うんだ。この石が輝くのは、これを作った姫の心が、とても清らかだった証なんだよ。」
雪月は、石にみとれながら兄にいった。
「もしも、私が大人になれたら、……その時はこの石をちょいだいね。」
僕は、少し悲しくなったが、雪月に気付かれないように無理に、笑顔を作った。
「そうだな雪月、頑張って生きないとな……。 」
そう、この石があれば雪月は、死ぬことはない。これから先も、僕たちはずっと一緒にいられる。……僕はその時未来を信じて止まなかった。これから起こる本当を知らずに……。
「お兄ちゃん、どうしてこの石はずっと輝き続けているの?」
妹の雪月(ゆつき)が、僕の膝の上に頭を置いて、月の雫を眺めていた。
「それは、月に住む月姫が流した涙が固まって出来た石だから、月の雫って言うんだ。この石が輝くのは、これを作った姫の心が、とても清らかだった証なんだよ。」
雪月は、石にみとれながら兄にいった。
「もしも、私が大人になれたら、……その時はこの石をちょいだいね。」
僕は、少し悲しくなったが、雪月に気付かれないように無理に、笑顔を作った。
「そうだな雪月、頑張って生きないとな……。 」
そう、この石があれば雪月は、死ぬことはない。これから先も、僕たちはずっと一緒にいられる。……僕はその時未来を信じて止まなかった。これから起こる本当を知らずに……。
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