月雫?
最近、雪月が不思議な夢の話をするようになった。「あのね、月姫の夢を見るの、たくさんの人たちを幸せに導きながら、宮で1人孤独に生きてるの……でもね、月姫は誰かを幸せにするたび自分の命を削ってしまうの……それでも月姫は誰かを幸せにする事を止めない……。」
ボクは悲しくなった。それは悔しさとやるせない気持ちがまざったような感覚だった。
「……お兄ちゃん?」
気付くと涙が溢れていた。ボクは焦った。
「私もね、いつも泣いちゃうんだ。でもね、月姫はもうひとりの私なんじゃないかなって思うんだ。」
驚いた……知るのが遅すぎて、あまりに残酷な真実だった。もし本当にそうだったら、雪月が生まれた時から、雪月の時間を削ってしまっていたのは、僕たち家族だったことになる。
この時初めて、ぼくのせいで雪月が逝ってしまおうとしていることに、気付いたのだった。
ボクは悲しくなった。それは悔しさとやるせない気持ちがまざったような感覚だった。
「……お兄ちゃん?」
気付くと涙が溢れていた。ボクは焦った。
「私もね、いつも泣いちゃうんだ。でもね、月姫はもうひとりの私なんじゃないかなって思うんだ。」
驚いた……知るのが遅すぎて、あまりに残酷な真実だった。もし本当にそうだったら、雪月が生まれた時から、雪月の時間を削ってしまっていたのは、僕たち家族だったことになる。
この時初めて、ぼくのせいで雪月が逝ってしまおうとしていることに、気付いたのだった。
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