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記憶〜Memory1-2〜

[367]  嵯峨野 龍  2008-04-04投稿
「は?」
最初はまず、自分の耳を疑った。
「彼方が副会長!?」
だが、その疑いは燎のこの一言で晴れた。次は、目の前にいるこの男の人違いかと思った。
「ひ、人違いだよな?」
「あ?でも、テメェの名前は長月彼方だろ?」
「そ、そうだけど。」
「じゃあ間違いねぇ。」
人違いの線も消えた。じゃあ、なんだ。本当に俺は副会長になっちまったのかよ?いや、待て。落ち着け、俺。考えろ、今、俺の目の前にいるこの男は、本当に理事長か?…いや、理事長にしては若すぎやしないか?
「おい、テメェ。本物の理事長は何処だ?」
「ハァ?何言ってんだお前?」
はっ、あくまでもシラをきるつもりか?だがな、俺は騙されんぞ!どこの学校に、生徒の意見も聞かずに副会長を決める理事長がいるというんだ。
「ねぇ、彼方。」
なんだ!?燎。邪魔をするな!今、この偽理事長の正体を暴いてやる!
「この人、本物の理事長だよ。」
「なっ!!??」
「……。」
「……。」
「……。」
沈黙する三人。
「わ、わははは。い、いやだな、燎。わ、分かってた。分かってたぞ。ただのアメリカンジョークってやつだ。」
「ふ〜ん。」
うぅっ。そ、そんな目で見ないでくれ、燎。俺だって恥ずかしいんだ。
「あ〜あ。俺、傷ついたな〜。偽者と間違えられて、ブレイクンハートだ。こんな俺の心を癒すには、誰かが副会長を快くやってくれるしかないな〜。」
そう言って俺をチラチラと見てくる理事長。
「………。」
そして、冷ややかな目で俺を睨んでくる燎。
「え、え〜ッと。あの〜、その〜。」
か、考えろ、俺。今こそこの天才的な脳をフル回転させて、何かいいアイディアを!
「じ〜〜〜。」
「じ〜〜〜。」
ま、負けるな、俺!今ここで折れたら…。
「じ〜〜〜〜〜〜〜。」
「じ〜〜〜〜〜〜〜。」
ぬおぉぉぉー。だ、だめだー。頑張れ、俺ーー。
「じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」
「じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」
「副会長!!やらせていただきます!!!」
グッバイ、俺のボーッとして過ごす1日。快適な放課後。そして、自由よ。

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