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愛の詩“あすかとはるか”

[309]  RICO  2008-04-05投稿
「はるかさん貴女の言葉を信じない訳ではないの。でも私は両親が本当の両親ではないなんてとても信じられない!」
だって今まで本当に本当の親子の様に過ごして来たんだもん。
「大切に育てられたのね...見ていれば解るわ。貴女のご両親が秘密のカギを握っているのか私が聞いてみましょうか?」
私は青ざめて
「そんな!止めて!悲しませる様な事はしたくないの。そんな事聞いたらどんなに傷つくか...」
知らせたくない、教えたくない...きっと両親もそうして生きて来たんだろう
「私帰る。今の事も皆全部考えさせて。よく考えさせて!」
私は急に立ち上がりました。
「あすか!私嘘なんて言ってないよ!全部本当の事なんだからね!」
とうせんぼする様にはるかさんがそれを遮りました。
「解ってる!嘘なんて思ってない!ただ気持ちを整理したいだけ。私だってきっとはるかさんの生まれた場所が私の生まれた場所だと思ってるから。感じるから...」
「あすか...」
「よく考えてみる。どうすれば一番良いのか?今まではるかさんばっかりに辛い思いをさせてごめんね...ううん..はるか。姉妹なのに“さん”づけはおかしいものね!」
綺麗な顔を涙でグチャグチャにしてせきをきったようにはるかが泣き出しました。
「あすかー!うわぁーん!あすかー!」
「はるか!ごめんね今まで一人ぼっちで居させて!これからは私も居るからね。アドレス教えてね、もっと話しましょう。もっと色々教えてねはるかの事。」
私もはるかと一緒に泣き出しました。
私達はしばらく涙が止まりませんでした。
抱き合ったまま暫くの間二人とも何も言わずにそうしていました。
つづく

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