〜世界を導く者〜3
第三話「亡き此処で」
僕は答えを待った。どんな答えが返ってくるは、全く分からない。
けれど、僕にはその答えを聞くしかなかった。
肉体もなく、ここには僕の意識が漂うだけ。
見たことのないような物が、何重にも重なって見える、世界。
その中で聞こえてきた、不思議な声。そして、その声は何かを知っている。
僕の待っていた声は、何の前触れもなく降り注いだ。
「ここは――世界の終焉の果て、とでも言うところでしょうかね」
「世界の――終焉の果て?」
僕は、謎の声の言葉を繰り返した。
世界の終焉の果てと言われても、僕はあまりよく分からなかった。あまりの事の大きさに、僕はついていけなかった。
「なぜ、こんなことに? 世界が急に終焉だなんて――」
「簡単なことですよ。この世界の神が、世界を紡ぎ続けるのをやめただけです」
「神? そんなものが本当に――」
「ええ。本当はいないとは思っていても、深層心理の奥底ではどこか、その存在を認めているのです。あなた方達の想像しうることは、全て有り得る事実なのです」
「それはそうとして、どうして神は世界を終わらせてしまったんですか!」
「それを話すには――私達が生きていた頃から話すことになります――。それに、正確にはまだ世界は完全に終焉を迎えたわけではありませんし――」
「世界はまだ――終わっていない――?」
つづく。
僕は答えを待った。どんな答えが返ってくるは、全く分からない。
けれど、僕にはその答えを聞くしかなかった。
肉体もなく、ここには僕の意識が漂うだけ。
見たことのないような物が、何重にも重なって見える、世界。
その中で聞こえてきた、不思議な声。そして、その声は何かを知っている。
僕の待っていた声は、何の前触れもなく降り注いだ。
「ここは――世界の終焉の果て、とでも言うところでしょうかね」
「世界の――終焉の果て?」
僕は、謎の声の言葉を繰り返した。
世界の終焉の果てと言われても、僕はあまりよく分からなかった。あまりの事の大きさに、僕はついていけなかった。
「なぜ、こんなことに? 世界が急に終焉だなんて――」
「簡単なことですよ。この世界の神が、世界を紡ぎ続けるのをやめただけです」
「神? そんなものが本当に――」
「ええ。本当はいないとは思っていても、深層心理の奥底ではどこか、その存在を認めているのです。あなた方達の想像しうることは、全て有り得る事実なのです」
「それはそうとして、どうして神は世界を終わらせてしまったんですか!」
「それを話すには――私達が生きていた頃から話すことになります――。それに、正確にはまだ世界は完全に終焉を迎えたわけではありませんし――」
「世界はまだ――終わっていない――?」
つづく。
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