飛 [7]
ハァ?先生までグルだったの!?
もういい。自分の目で確かめるし!
「お、おい!稲葉!?」
ガラっ。
勢いよく教室に入った。
シーン。辺りが静まり返る。
…第一印象なんかどうでもいい。
ほらね?知らない奴が入ってきた。って顔してるじゃん。
危うくあいつらに騙される所だったぁ。
「あ、ちっひー!おはよっ。早くおいでよ?」
窓際の前から2番目の男子が最初に口を開いた。
前の席を叩き、手招きしてる…。
ハァ?次は誰よ…。
騙すのがそんなに楽しいの?
…まぁ、ここで立っていても何も変わらない。
私は言われるまま前の席へと足を運んだ。
「…!?嘘でしょ…。」
私の机の中にはすでに教科書が揃っていた。
…自分の名前の…。
「今日もぎりぎりだねっ!」
さっき話しかけてきた男子がニパッと笑った。
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