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endo・memory6

[340]  井浦快里  2006-05-04投稿
アクセルはユキに手を伸ばす。だが、ユキはどんどん浮いて行き、しばらくすると、一瞬だけ青く光った。「……?」 その瞬間、ユキは無数の細やかな光となって消える。アクセルは目を見開いた。 「ユ、キ…」 アクセルはゆっくりと落ちて行き、暗闇の底にしりもちを着いた。 「ユキ……」その時、アクセルのいる所から円形の青い光が放たれ、黒い蝶々が飛び立つ。アクセルが蝶々によって見えなくなった。 ―ユリノ・サンスティ 一人の金髪の少女が路地裏を歩いている。服は黒い繋ぎのミニスカート。腰には赤いリボンがかけられていた。少女が呟く。「はぁ。この所ノータイムが多くて困るな…」少女の緑色の目が面倒くさそうな色をうかがわせる。その時… 「あれ?」 少女の何Mも先の地面に、暗い闇が現れた。少女が前につんのめるようにそれを見ると、その闇からアクセルが現れる。アクセルは倒れていた。少女が驚いてアクセルにかけ寄った。まぁ、何も無い所から人が出現すれば驚くだろう。少女はアクセルをゆさぶった。「あなた、大丈夫!?ねぇ、しっかり!」アクセルは微かに目を開いた。視界がぼやける。アクセルの目には、少女では無く、ユキが映っていた。「…ユキ…」アクセルは、そのまま気絶した。 ―ユキ?ユキ…俺さ…本当は、ずっと、怖かった… アクセルはベッドの上で目を開ける。そこには、見知らぬ少女なはずなのに、ユキが見えた。アクセルが頭を振りながら起き上がる。「ユキ…無事、だったのか…?」少女は首をかしげる。「無事…つぅか、あたしはユキじゃなくて、リク。」 「は?」 アクセルも首をかしげた。その時、アクセルの視界が正常になる。アクセルの目には、文字通り少女―リクがいた。アクセルがベッドの上で跳び退く。「だ、誰だお前!?」リクが慌てる。「ちょっ何!?あたしは別に何も…」 アクセルはリクの言葉に突然ハッとした。ユキは、いない―? アクセルが顔をふせる。 「ユキ…スカイ…」二人共、どこにいるんだろう…?

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