夢の想い(20)
「はっ…はっ…はっ…」
やっぱり走るのは楽しい。
小さい頃は特に走るのが好きなわけじゃなかったけど洋兄に置いていかれないように一生懸命走ってた。
頑張って走ってたら洋兄が
「此葉は早いね凄いね」
って褒めてくれた。
褒めてくれたのが嬉しくて私はもっと頑張った。
洋兄とは夏休みとか長い休みがないと会えなかったけど、会えない間も頑張っていたら友達がたくさん出来た。
仲間も出来た。
元々引っ込み思案で話し下手な私がいっぱいの友達に囲まれてる。
洋兄がいなかったら今の私はいないって言い切れると思う。
だから洋兄が大好き。
私にとって優しいお兄さんだし、私の初恋の人。
でも…ちゃんと他の好きな人作らないと…いつまでも叶わない初恋追い掛けるのもダメ…だ…し
ドアを開けると目の前に椅子が一つ。
その椅子には見たことがある男が座っている。
「よう、部長。」
「はじめましてじゃないけど自己紹介くらいしときましょうか…。男子陸上部部長の長谷部です。単刀直入にいいますが…遠野さんに近づかないで頂きたい。」
長谷部は不敵に笑いながらも椅子に座ったままの状態だ。
「本当に単刀直入だな。とりあえず理由くらい聞いとこうか?」
「なぁに…簡単な事ですよ。此葉は私の女だ。よその男に回りをうろつかれたくない。それだけですよ」
「へぇ…あいつに彼氏がいるってのは初耳だな。此葉はどこだ?」
「此葉には浮気のお仕置き中だよ。どこにいるとかは教える必要はないね他人の君に…」
そういうと長谷部の後ろには象くらいの大きさがある見た目も象みたいなシルエットが浮かび上がる。
「それが獏ってやつか?見た目とか象だな。変なもんに取り付かれやがって…とりあえずぶん殴ってお祓いしてやる。」
「へぇ…出来るものならどうぞ。獏が見えてるのは驚きだけどただの人間に負けるわけないしね。それに徳山君。君みたいな腑抜けな奴にも此葉の回りをうろつかないで欲しいね」
そういってニヤついている長谷部に気落とされ下を向く薫に洋介は頭に手を乗せて頭をくしゃくしゃっとする。
「おまえよりは全然マシだね。兄変わりとしては断然こっちを奨めるよ」
「な…兄変わり?」
「とりあえず此葉は返してもらう!狐弦糸っ!」
「おっしゃ!暴れるで!」
そう言って洋介の姿は銀髪へと変化した。
やっぱり走るのは楽しい。
小さい頃は特に走るのが好きなわけじゃなかったけど洋兄に置いていかれないように一生懸命走ってた。
頑張って走ってたら洋兄が
「此葉は早いね凄いね」
って褒めてくれた。
褒めてくれたのが嬉しくて私はもっと頑張った。
洋兄とは夏休みとか長い休みがないと会えなかったけど、会えない間も頑張っていたら友達がたくさん出来た。
仲間も出来た。
元々引っ込み思案で話し下手な私がいっぱいの友達に囲まれてる。
洋兄がいなかったら今の私はいないって言い切れると思う。
だから洋兄が大好き。
私にとって優しいお兄さんだし、私の初恋の人。
でも…ちゃんと他の好きな人作らないと…いつまでも叶わない初恋追い掛けるのもダメ…だ…し
ドアを開けると目の前に椅子が一つ。
その椅子には見たことがある男が座っている。
「よう、部長。」
「はじめましてじゃないけど自己紹介くらいしときましょうか…。男子陸上部部長の長谷部です。単刀直入にいいますが…遠野さんに近づかないで頂きたい。」
長谷部は不敵に笑いながらも椅子に座ったままの状態だ。
「本当に単刀直入だな。とりあえず理由くらい聞いとこうか?」
「なぁに…簡単な事ですよ。此葉は私の女だ。よその男に回りをうろつかれたくない。それだけですよ」
「へぇ…あいつに彼氏がいるってのは初耳だな。此葉はどこだ?」
「此葉には浮気のお仕置き中だよ。どこにいるとかは教える必要はないね他人の君に…」
そういうと長谷部の後ろには象くらいの大きさがある見た目も象みたいなシルエットが浮かび上がる。
「それが獏ってやつか?見た目とか象だな。変なもんに取り付かれやがって…とりあえずぶん殴ってお祓いしてやる。」
「へぇ…出来るものならどうぞ。獏が見えてるのは驚きだけどただの人間に負けるわけないしね。それに徳山君。君みたいな腑抜けな奴にも此葉の回りをうろつかないで欲しいね」
そういってニヤついている長谷部に気落とされ下を向く薫に洋介は頭に手を乗せて頭をくしゃくしゃっとする。
「おまえよりは全然マシだね。兄変わりとしては断然こっちを奨めるよ」
「な…兄変わり?」
「とりあえず此葉は返してもらう!狐弦糸っ!」
「おっしゃ!暴れるで!」
そう言って洋介の姿は銀髪へと変化した。
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