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僕と親友と死神と ―7―

[353]  KITAKITA  2008-04-15投稿
午後4時30分、もうこの時間には教師と熱血部活動の者しか居ない。
他の生徒は家か友達とマックでワイワイだろう。
刈谷も中野も加藤も萱島もそれぞれ自分の時間を過ごす、刈谷と加藤は塾、中野は友達とお買い物、そして萱島は立ち読み。
個人が個人の好きに自分の時間を過ごすこの時間帯、崎山はやりたい事をやりたくなかった。
崎山がやりたい事は友達と遊ぶ事、いや、遊ぶという事は崎山にとって贅沢かもしれない。
“友達と過ごしたい”
どんな事でもいい、話しでも、パシリでもいい
だが出来ない。やろうと思えばいつまでやれるけど、出来ない、やりたくない。“誰かを殺してしまうから”やりたくない。
大切な人が死ぬ、いや大切な人を殺してしまった悲しみは表現出来る訳がない。その悲しみを崎山は何度も心に巨大な重荷として吊してきた
もう嫌なんだ!もう嫌なんだ!だから俺はこれからは独りで生きていく。






公園のベンチだった。
綺麗に均された野球が余裕で出来る程のグラウンドを一望出来る位置にそのベンチはあった 頭上には大きな木がありベンチを快適な木漏れ日が照らされていた、そのベンチに崎山が細い目でグラウンドを見ていた。

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