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その学校、混沌につき。#23『オプーナを継ぐ者』

[0]  rai  2008-04-20投稿
【前回までのよくわかるDUEL LOVE 恋する乙女は勝利の女神について】
「いいか?まずこれが『普通』の状態だろ?」
ドヒューン
「これが『嬉しい』状態だ。そして」
ズキュウウン
「これが『嬉しい』状態を更に越えた状態だ。ま、『照れ』状態ってとこかな。そして・・・!」
「これがっ・・・!さらに『照れ』状態を越えたっ・・・!」
ピロン!アッ!ウッ!アッ!アッ!ピロン!アッ!ウッ!アッー!アッ!ピロン!アッ!ウッ!アッ!ンッギモッヂイイ!
「これが『ヘヴン状態』だ・・・時間がかかってすまなかったな。まだこの変化になれてねぇんだ・・・」

気づいたら、俺はそいつと昼ごはんを食べる羽目になっていた。
屋上といえども、アニメでよく見る綺麗に掃除された所ではなく、
コケや鳥の糞がそこらじゅうにあり、鉄製の柵が周りに張っているだけだった。
そこで一人の男が一人黙々と学校近くで買ったらしいサンドイッチをむさぼっていたところを俺が邪魔したと言うわけだ。
ここで俺とそいつの会話の一部始終をごらんいただこう。

「こんちは。」
「・・・よう。」
「・・・」
「・・・」
「え〜と、何年生っすか?」
「・・・お前と同じだ。」
「・・・」
「・・・」
「もしかして、同じ組?」
「・・・そうだ。」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」

と、会話(?)も全く成立せず、気がついたら相手と場を繋ぐ弁当もあっという間にたいらげてしまった。
なので、俺は相手に軽く会釈をとってその場を退散しようとした、
その時。

「・・・名前は?」
「た、高村陽。」
いきなり名前を聞かれて焦ったせいで少し舌を噛んでしまった。
その名前を聞くと相手はフッ、と笑い
「神谷龍、だ。」
と、それだけ言った。
「わかった、神谷君。今日はありがと、それじゃ「明日もここに来れないか?」

・・・
こいつも変な奴だった。

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