飛 [12]
ドクン。
それを見た瞬間全て思い出した。
まるでバラバラだった記憶のパズルがピタリと重なったように…。
「こぅ…。これって私があげたやつじゃ…?」
「そうだよ!こぅって…記憶が戻ったのか!?」
「…こぅのおかげでね。」
…私が記憶を失う前にこぅの誕生日プレゼントとしてブレスレットを渡したんだ。
…全部思い出した。
私の記憶を奪った奴の事も。
「おーい!!二人とも今帰るの?」
省吾が息を切らしながら走ってきた。
「しょーちゃん…。記憶戻ったよ。」
「えっ?本当!?」
コクン…っと頷きスッと指をさした。
「…お前が記憶奪ったんだろ?」
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