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彼との決着

[122]  ふく  2008-04-29投稿
連絡も途絶えた
ちゃんとした別れもなく関係も途切れた
最後の賭だった
荷物をまとめて彼に会いに行く
鼓動が速くなる
緊張が高まる

彼の住むアパートの前で立ち止まり深呼吸を何度もした
再会までにそう時間はかからなかった
向こうから来る彼の姿が目に飛び込む
はっとした
隣には知らない人
私とは違うタイプの人
綺麗で背が高くてスタイルがいい
息が詰まる
表情が固まる
それは彼も一緒だった
彼から目を放せない私に彼女が不安な顔をする
『知り合い?』
期待した
私を選んで嘘でもいいから『この人はただの友達』だって隣の彼女を紹介してくれると
あっけない
『いや、知らない』
見放されたのは私
こうゆう事か
体中の熱が一気に沸き上がる
『私がどんな思いで』と彼につかみ掛かって殴りたかった
だけどそれも悲しいだけ
もう意味がない
ただ黙ってその場を立ち去る事しかできない
右手に握られた大きなスーツケースを見て彼はどんなふうに思っただろう
健気な女
それとも可哀相で馬鹿な女

帰りの電車で意識を失いそうになる
怒りと虚しさで足の震えが止まらない
彼との決着を着けたかった
どんな形でも構わない
煮え切らない想いを断ち切りたかった
なのに私はただ彼に会う事で苛立ちを覚え深い傷を負った
こんなはずじゃなかったのにまだ彼のしらを切る冷たい表情が焼き付いて離れない
まるで他人

情けない

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