携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> バスターズ!・第二十七話「枯れた涙」

バスターズ!・第二十七話「枯れた涙」

[560]  博上 文  2005-10-29投稿
「シケた面してんなぁ。」
(アキラ・・・)

「誰かが困るってんなら、俺はやるぜ。」

(アキラ・・・!)

「安易でも、決断したんだ、俺。」

「アキラ!!」

龍一は叫びながら目を開けた。白い天井が見える。
「りゅう!よかった・・・気が付いたのね・・・。」母の声がする。
「う・・・」
龍一は痛む右腕をかばいながら、上半身を起き上がらせた。
「無理しないで・・・怪我してるのよ・・・。」
母は龍一を気遣った。
辺りを見回す。どうやらここは病院のようだ。左腕に点滴が射たれている。ベッドの横にある椅子に、母は座っていた。
「俺は・・・」
痛む頭で、今の状況を把握しようとする。
「りゅう、何があったの?学校の近くで大怪我して病院に運ばれるなんて・・・」
母は心配した表情で質問した。しかし、龍一は黙りこくったまま何も答えなかった。
「一緒にいたはずのアキラ君は行方不明だってゆうし・・・。」
(そうだ・・・アキラ・・・)
アキラの事を思いだす。悲しみがまた身を包み、泣きたくなる。しかし、なぜか涙がでない。
「答えなさいよ、りゅう・・・」
「・・・・・・」
龍一は依然、黙ったままだった。
「あなた寝ていたにもかかわらず、アキラ君の名前を呼びながら泣いてたわ・・・そう、ずっと。」
龍一は、涙で脱水症状を起こしていた。

感想

感想はありません。

「 博上 文 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス