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良子の片思い(続編?)

[541]  ぐうりんぼ  2008-05-03投稿
自分の事を罵られて、良子の怒りが頂点に達した。拓也のようなイイ男はアンタには勿体ないと由美をけなす。由美も、良子に罵声を浴びせる。
自分の悪口を言われたからか、良子は思わず由美を突き飛ばした。勢いで後ろへ倒れた由美は起き上がって良子に突っ掛かった!
女同士の激しい掴み合いの喧嘩である。
辺りには誰もいない公園内に二人の怒号が飛び交った。この時、
「オイオイ、やめろ!」と怒鳴りつけるような男の声が響いた。
動きを止めた二人の目に飛び込んだのは、厳しい顔して立っている拓也の姿である。
「拓也、来てたの!?」由美はびっくり!
「チョット、気になっていたからな。ずっと、お前の後を付けていた。それよりもよ、俺の事で喧嘩するんじゃねえよ!」
良子は拓也の所へ。
「拓也、お願い!」
「何だよ?」
「私と付き合うか、それとも…由美のままか…、どっちか決めて」今度は由美も拓也の所へ歩み寄った。
「拓也、こんな女に誘惑されちゃ駄目」
「何だよ、お前ら」
拓也は呆れ顔である。「私は真剣なのよ!
今すぐにでも由美とは別れて、私と付き合って欲しいの!」
「良子ったら、私と拓也の仲を引き裂こうとしてるんだから!」
「ったくゥ」
二人から激しい口調でせまられ、拓也は困惑気味である。でもそこは男・森山拓也。
凜とした態度を貫く姿勢を保っていた。
そして考えた末、二人にキッパリと言った。「ハッキリ言おう!
良子からの返事はノーだ」
「エエッ!?」と良子は愕然。由美の方は表情が明るくなった。が!「由美との関係は、コレっきりにしたい」
「ち、ちょっと!
それって、どう言う事よ!?」と、由美は大慌て!
「俺の事で、女同士がツマらねえ争いしてんのがイヤなんだよ!」拓也はこう吐き捨てるように言って立ち去って行った。しばし…、沈黙の空気が流れる。「良子、アンタとはもう…絶交だよ」由美は悔しい思いで、この場を立ち去って行った。一人ぼっちになった良子はガックリと肩を落とした。拓也との付き合いは、これで終わりになったと言う辛い思いが込み上げて来る。明日からは…、新たな出会いを見つけなければならない。

良子の片思いシリーズ 終

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