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吸血鬼〜出会い〜

[345]  黄粉  2008-05-05投稿
ユラとサキが初めて出会ったのは、広い荒れ地だった。ユラが荒れ地で頭、首から血を流して倒れているのをサキが見つけた。


すぐに病院に連れていったけれど、目覚めるのは三年後まで、かかった。その間サキは泣いて過ごした。


三年後、ユラがようやく目覚めても

「君誰?」

記憶が消え失せていた。サキはショックを受けたが、冷静にユラに向き合った。

「私はサキ。そして、君はユラ。ユラは三年の間も眠っていた。」

「ユ・・・ラ?」

その瞬間、ユラは誰もが恐怖するような物を見たかのような目に変わった。

「誰・・・?あ、ああぁ・・・。うわあああぁっ!!」

「ユラ?」

きっとこうなる前に、記憶の中の恐ろしい物がいきなり蘇ったのだろう。たまにそういう事がある。
そして、病人は戸惑う。しかし、ユラは思っていたより、冷静に自分を思い出し始める。忘れているのは自分の記憶だけのようだった。

「僕は・・・。」

何と無くユラは自分の名前を思い出し始めている。

「・・・ん?サキ、この傷?は何?」

見ると、ユラの首に噛み付かれたような傷がある。

「・・・・!」

サキは一瞬退いた。

ユラは驚いた。

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