名もなき天使たち
翼をもがれても
それでもあなたたちは飛ぶんでしょう?
悪意を乗り越えて
いつか輝く時を信じて
人を愛することをやめず
この晴れた空を
――涙は流さない
少なくとも自分のためには
いつだって誰かのため
悲しみを分かち合うために
きれいな透明の雫を流すんでしょう?
笑顔は自分のためじゃない
誰かの幸せが嬉しいから
心から嬉しいから
だからそんなにも優しく笑うんでしょう?
――誰だって最初は天使だった
いつの間にか翼をもぎとられて
地を這いつくばる「人」になった
彼らが弱かったわけじゃない
だって翼をもがれたらフツウ飛べないでしょう?
だけど飛べる人もいる
それが「天使」
誰よりも強く誰よりも優しい人々
――嗚呼わたしは人だけど
無理だけど叶わないけど
夢見てもいいのなら
願ってもいいのなら
いつか
もう一度翼を生やして
あの素晴らしい人々と共に
この虹色の空を飛んでゆきたい……
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