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カミサマ 〜光の雪?〜

[306]  BgwP←/  2008-05-08投稿

「はい、サラサエル」

「………ありがとう。黒き姫」

 アイサはにこりと笑って林檎飴をなめ始める。
 彼はその真っ赤な飴を食べるアイサの様子を少しうかがうと、手渡された綿飴に視線を落とした。


………これは一体なんだろう?
果たして食物なのか?
それとも……………


「ん?どうしたの?サラサエル」

「……ねぇ。これはなんだい?」

 これ と言って手に持っている綿飴をアイサの前にかざす。

「えっ?綿飴よ?」

「わたあめ?」

「そう、綿飴。美味しいよ?」

「へぇ…………」

 彼は再び手にした綿飴に視線を落とした。
 そしておもむろにそれを―――\r

――――舐めた。

「……甘い」

 綿飴は舐められた場所から徐々に溶けていく。
 彼は溶けた綿飴を舐める。綿飴はどんどん溶けていった。

「サラサエル。綿飴は食べたほうがおいしいよ?」

 アイサが彼に話し掛けたので彼はそちらを向いた。

「これ、食べられるの?」

「当たり前よ。ちょっぴり頂戴」

 アイサは彼の綿飴をほんの少し摘むと自分の口に運んだ。
 彼は納得したように頷くと、綿飴をパクリと食べる。

 途端、口の中いっぱいに甘い味が広がったようで、彼はふわりと笑った。

 ふと彼は、この雪もあの雲も全部が綿飴だったらいいと考えたが、そんな事はありはしないと同時に理解した。

 少しだけ残念に思ったが、当たり前だという感情がそれを打ち消した。

「………サラサエル、口の周りペタペタしてるよ?」

「……後で拭き取るからいいよ」

 くすくすと笑いながら言うアイサと、少しむくれたように言う彼。






 仲の良い姉弟だと、その場にいた町人たちは思った。

感想

  • 9859: 口調が違くなってしまいました? 7では口調を元に戻せるよう頑張ります BgwP←/ [2011-01-16]
  • 9867: 遅いです〜早く早く o(≧∀≦)o [2011-01-16]
  • 9941: 申し訳ありません。どうも長文は苦手でして………?  実を言えば[カミサマ]はもう少しで終わる予定です。どうかお付き合い下さいませ BgwP←/ [2011-01-16]

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