恋をすると全てが変わっていく
目に映るもの
耳に響くもの
肌に感じるもの
君が全てを変えた
僕の存在さえも

生きているという感覚を覚える
胸の鼓動も体中に沸き上がる熱も愛おしい
君からの些細な言葉
その声が僕を夢へと誘う
膨らんでいく期待で舞い上がる想い

始めから気付けば良かった
触れる感触
優しい温もり
甘い香り
そんなふうにして作り上げられた君が誰の為であったのか
魅力的な君がどれくらい遠くにいるのか
僕への気持ちの小ささを
僕への意識を

舞い上がった想いが虚しくも哀しく散っていく
僕が小さくなる
僕の存在が消えていく

それもそうだ
そう開き直れば楽になる
言葉を交わした理屈なんてない
気まぐれや寂しさを紛らわすための存在

夢を見ていた
目の前の光が眩しくて現実が見えなくなってしまっていた
ぼやけた景色が心地良くて何だか幸せで
このまま君の手を取って遠い所へ行ける気がしていた

しばらくの間僕は違う世界へと行けた
だからこそ元の世界へと戻されたときの絶望は大きい

君が離れて行く
また違う世界へと僕の知らない世界へと
幸せそうな横顔
やっぱり魅力的だ


幻想に過ぎなかった

だからこそ綺麗だった

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