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空から伝わる君からの想い〜前編〜

[383]  ゆうすけ  2008-05-09投稿
僕の名前は播本誠。僕には不思議な力があった。死んで、もう会う事が出来ないはずの人の声を聞く事が出来るのだ。
耳を澄ませばいつでも聞こえていた。しかしそれらの声は必ずしも僕が望んだ声ではない。現に僕は本当に聞きたい声はまだ聞けてない。それは僕が唯一愛を捧げた最愛の人の声だった。
僕はこの不思議な力を使い死んでいった人達の声を今生きている人達に伝える事をやっている。そうする事が僕の使命なのだと思っていた。
僕はある日一人の少女のお願いを叶えるため、耳を澄ました。すると少女が聞きたいと言っていた死んだお兄ちゃんの声はいくら耳を澄ましても聞こえなかった。僕の最愛の人の声を聞こうとした時とおなじように。僕は少女をもう一度見た。するとすでに少女は消えて、代わりに小さな手紙が一通置いてあった。その手紙は僕が愛した人からだった。
「誠君、私の事まだ覚えてくれていたんですね。うれしいです。私、誠君と出会えて本当によかったです。後悔なんてしてません。誠君の事が本当に好きでした。でも…もう私の事は忘れて下さい。私の事は忘れて、誠君の幸せを見つけてください。さようなら、私の大好きな誠君。」後編へ

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