カメラと黒髪 #7
「朝海さん、申し訳ないけど今週いっぱいは教室掃除お願いします」
朝に担任から言われ普通なら誰かと交代でやればいいなどと文句を連ねるところだが、そこはもう希美の論点ではなかった。
「はぁい」
と、空返事をしてから午後の授業が終わるまでほとんど勉強には集中出来なかった。
―掃除が終われば、また部室に行ける!―\r
教室は元が汚いので軽く掃除すれば十分キレイに見えた。
希美は体育館裏まで走った。
「お邪魔します」
机に向かったままアキは頭を垂れていた。
「ちょっ…どうしたんです…か?」
アキは座ったまま眠っていた。
「アキさん…」
無防備な寝顔だ。
もう少し近くで見たくなる。
「もうちょっと…」
もう前髪と前髪が触れていた。
―どうしよ。止まらない。―\r
深い眠りなら気づかれないはず。
その時アキの瞳がうっすら開いたので希美は急いで何もしていなかったように装った。
「…?あ。希美さん、来てたんだ」
「ここに来る人なんて私たちだけですよ」
「そりゃそうだな、ところで今何してた?」
「え??な、あ、え、いや、その、あっ」
アキは笑いながら机に出しっぱなしになっていた写真を片付け始めた。
「その写真の女性(ヒト)は?」
「先輩、写真部のね」
どこか綺麗な海で撮影された。
「この人だってキレイな人じゃないですか、被写体探しならこの人に頼めば…」
「亡くなったよ」
朝に担任から言われ普通なら誰かと交代でやればいいなどと文句を連ねるところだが、そこはもう希美の論点ではなかった。
「はぁい」
と、空返事をしてから午後の授業が終わるまでほとんど勉強には集中出来なかった。
―掃除が終われば、また部室に行ける!―\r
教室は元が汚いので軽く掃除すれば十分キレイに見えた。
希美は体育館裏まで走った。
「お邪魔します」
机に向かったままアキは頭を垂れていた。
「ちょっ…どうしたんです…か?」
アキは座ったまま眠っていた。
「アキさん…」
無防備な寝顔だ。
もう少し近くで見たくなる。
「もうちょっと…」
もう前髪と前髪が触れていた。
―どうしよ。止まらない。―\r
深い眠りなら気づかれないはず。
その時アキの瞳がうっすら開いたので希美は急いで何もしていなかったように装った。
「…?あ。希美さん、来てたんだ」
「ここに来る人なんて私たちだけですよ」
「そりゃそうだな、ところで今何してた?」
「え??な、あ、え、いや、その、あっ」
アキは笑いながら机に出しっぱなしになっていた写真を片付け始めた。
「その写真の女性(ヒト)は?」
「先輩、写真部のね」
どこか綺麗な海で撮影された。
「この人だってキレイな人じゃないですか、被写体探しならこの人に頼めば…」
「亡くなったよ」
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