良子…自分を見つめ直して?
良子が入ったサークルとは、正式には…学生合同親睦サークル…
『フレンドリー』と言って、都内の各大学の学生同士が親睦深めたり、色々な行事やレクリエーション、コンパなどを開いたりする社交的な集まりである。組織自体はメディア・タリスと言う情報サービス会社が事業の一つとして運営しているけど、活動そのものに関しては…自分たち学生に一任されている。
だから私、サークル内ではサブリーダーと言う重要なポストに就いている。
フレンドリーに入って数日後、良子はコンパを通じて異性と出会いのチャンスが訪れた。相手は横浜ベイ大学に通う榊原祐介と言う男子学生。なかなかのイケメンだけど…、
(良子から見て)不良っぽい印象を受ける。
でも何だか、とても気さくな感じの男なので良子はボーイフレンドとして付き合う事にした。出会った次の日から、お互い時間を取ってデートを楽しんだ。デートの時はいつも、榊原祐介の愛車で夜のドライブ。クルマ自体がボロである事を我慢すれば、気分はいつもサイコーである。
良子も榊原も、最初は変によそよそしい振る舞いをしていたけど、交際を重ねてゆくうちに段々と親密になって来た。一ヶ月もたたないうちに二人は仲の良い恋人同士である。
と、ところが…!
良子は祐介と交際を重ねてゆくうち、相手の長所どころか…短所ばかり目が向いていた。人それぞれ色々な個性があり、良い面もあれば悪い面だって持っている。だから、幅広い心で相手を見れば良いのに…やはり、目に付くのは悪い面ばかり。良子ったら、ある些細な事で自らの不満をさらけ出してしまった。良子の口に出した一言が、榊原の気持ちに動揺を与えてしまう。
「そんな事を、言わなくもイイだろう!?
俺だって、治そうと努力してんだよ!」
「分かってるわよ」
「分かってるんだったらどうして、人が傷付くような事を平気で言うんだよ?」
「我慢が出来ないからよ」
「我慢出来ないからって、言ってイイ事と悪い事があるだろう?
俺のどこが気に入らないんだよ?」
「私はね、祐介…ルーズでだらしないところが…ハッキリ言って嫌いなの。今すぐにでも直してくれないと」
「生まれつきの性格だから仕方ねーだろ!」と反論する祐介は、良子の悪い面を遠慮なく、ズバズバと口に出した。すると、良子はカッとなって尚も祐介に文句や悪口を言いまくる。
つづく
『フレンドリー』と言って、都内の各大学の学生同士が親睦深めたり、色々な行事やレクリエーション、コンパなどを開いたりする社交的な集まりである。組織自体はメディア・タリスと言う情報サービス会社が事業の一つとして運営しているけど、活動そのものに関しては…自分たち学生に一任されている。
だから私、サークル内ではサブリーダーと言う重要なポストに就いている。
フレンドリーに入って数日後、良子はコンパを通じて異性と出会いのチャンスが訪れた。相手は横浜ベイ大学に通う榊原祐介と言う男子学生。なかなかのイケメンだけど…、
(良子から見て)不良っぽい印象を受ける。
でも何だか、とても気さくな感じの男なので良子はボーイフレンドとして付き合う事にした。出会った次の日から、お互い時間を取ってデートを楽しんだ。デートの時はいつも、榊原祐介の愛車で夜のドライブ。クルマ自体がボロである事を我慢すれば、気分はいつもサイコーである。
良子も榊原も、最初は変によそよそしい振る舞いをしていたけど、交際を重ねてゆくうちに段々と親密になって来た。一ヶ月もたたないうちに二人は仲の良い恋人同士である。
と、ところが…!
良子は祐介と交際を重ねてゆくうち、相手の長所どころか…短所ばかり目が向いていた。人それぞれ色々な個性があり、良い面もあれば悪い面だって持っている。だから、幅広い心で相手を見れば良いのに…やはり、目に付くのは悪い面ばかり。良子ったら、ある些細な事で自らの不満をさらけ出してしまった。良子の口に出した一言が、榊原の気持ちに動揺を与えてしまう。
「そんな事を、言わなくもイイだろう!?
俺だって、治そうと努力してんだよ!」
「分かってるわよ」
「分かってるんだったらどうして、人が傷付くような事を平気で言うんだよ?」
「我慢が出来ないからよ」
「我慢出来ないからって、言ってイイ事と悪い事があるだろう?
俺のどこが気に入らないんだよ?」
「私はね、祐介…ルーズでだらしないところが…ハッキリ言って嫌いなの。今すぐにでも直してくれないと」
「生まれつきの性格だから仕方ねーだろ!」と反論する祐介は、良子の悪い面を遠慮なく、ズバズバと口に出した。すると、良子はカッとなって尚も祐介に文句や悪口を言いまくる。
つづく
感想
感想はありません。