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猫〜ミイ視点Nine〜

[364]  黄粉  2008-05-13投稿
僕たちは田舎の村にきた。いっぱい温泉がある。まるで鼻が効かない。

「ふぅー、長かった。宿探さなきゃ。」

(鼻がおかしくなりそうだよ。)

亜梨沙はバス停のベンチに腰掛け、言った。

「ミイ、待ってて。宿探してくるから。遊んでていいよ。」

遊んでてって、なんにもないよ?だが、亜梨沙はいってしまった。

(はぁ・・・また一人ぼっち?)

僕は風に揺れる背の低い草をつついていた。

(つまんない・・・ん?)

雑木林がある。

(・・・すぐは帰って来ないよね?)

軽い気持ちで僕は林に向かった。

しばらく行くと、猫が数匹いた。白、黒、三毛猫。あまり近寄りたくなかったケド「おいで。」と誘われたので、行ってみた。

(やぁ。)

(赤い三毛猫?変わってるね。綺麗。)

生まれて初めて褒められた。さすが田舎の猫は優しい。

(みんな、もうすぐおばちゃんが餌くれる時間だよ。行こ。)

(さんせー!おまえもいこうぜ!)

(うん・・・)

本当優しい。いっそのことここでずっと暮らしたかった。

あ、でも亜梨沙・・・僕は足を止めた。

(どうした?)

白猫が振り返る。

(僕・・・)

僕は断ろうとした。その時、

ドンッッ!

重い銃声と同時に血がとんだ。そして、一瞬身体が宙に浮いた、体が地面にたたき付けられた。痛かった。

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