僕は君の未来を永遠(トワ)に。<21>
『エリカちゃんの上司でしょ?!』
『そうよぉ。アイツはあたしの上司で、ああ見えても偉いのよぉ。
でもあたしはアイツに未だに認めてもらえないの。』
『ちんちくりんのハゲオヤジだって事を?!』
僕は、酒が入っていたせいか、少し饒舌になっていた。
『そんな事認めてもらわなくても周りがみんな認めてるわよ!!バカ未來!!』
キツい。けど、その一言を聞いた瞬間、僕は安心したんだ。
昔とちっとも変わっていないエリカちゃんに。
『あたしさぁ、本当は女優になりたかったんだ。』
彼女はそう言うと、半分位入ったジョッキを片手に持ち、グイッと飲み干した。
これで何杯目だろう。彼女は相当な大酒飲みだと思った。
『未來も何か頼もうか?!ビールにする?!それとも酎ハイ?!』
僕に気を遣ってくれているらしいが、僕はアルコールには、かなり弱い。正直、ほっといて欲しい所なのだが、僕は女の子には、アルコール以上に弱いのだ。
『いや、僕は烏龍茶でいいよ。』
中ジョッキでビールを一杯しか飲んでいなかった僕は、
まだ自分のペースの範囲内ではあったが、彼女がかなり早いペースで出来上がっていくのを見て、
二人で酔いつぶれる訳にはいかないと思ったのだ。
彼女は自分のナマチューと、烏龍茶を注文してくれた。
『じゃあ、女優になりたいという夢が、ADになりたいという夢へと変化したのかな?!』
僕の一言に、一瞬彼女の顔色が沈んだ様に見えたのは、気のせいだろうか。
『高校生の時に受けたオーディションにことごとく落っこちちゃってさ。
もう嫌になってた時に、進路を決めなくてはならない時期が来て、
女優の次に興味があった映像関係の専門学校へ行けば、
もう何年かは、女優になる夢を追いかけられると思ったんだ。
だから、あたしがADやってるのも不純な動機なんだよね。』
『そっか‥‥。』
僕だけじゃなかった―\r
僕は―\r
何となく三流大学を卒業して、
何となく今の会社に就職した自分を、彼女に重ね合わせていた。
『そうよぉ。アイツはあたしの上司で、ああ見えても偉いのよぉ。
でもあたしはアイツに未だに認めてもらえないの。』
『ちんちくりんのハゲオヤジだって事を?!』
僕は、酒が入っていたせいか、少し饒舌になっていた。
『そんな事認めてもらわなくても周りがみんな認めてるわよ!!バカ未來!!』
キツい。けど、その一言を聞いた瞬間、僕は安心したんだ。
昔とちっとも変わっていないエリカちゃんに。
『あたしさぁ、本当は女優になりたかったんだ。』
彼女はそう言うと、半分位入ったジョッキを片手に持ち、グイッと飲み干した。
これで何杯目だろう。彼女は相当な大酒飲みだと思った。
『未來も何か頼もうか?!ビールにする?!それとも酎ハイ?!』
僕に気を遣ってくれているらしいが、僕はアルコールには、かなり弱い。正直、ほっといて欲しい所なのだが、僕は女の子には、アルコール以上に弱いのだ。
『いや、僕は烏龍茶でいいよ。』
中ジョッキでビールを一杯しか飲んでいなかった僕は、
まだ自分のペースの範囲内ではあったが、彼女がかなり早いペースで出来上がっていくのを見て、
二人で酔いつぶれる訳にはいかないと思ったのだ。
彼女は自分のナマチューと、烏龍茶を注文してくれた。
『じゃあ、女優になりたいという夢が、ADになりたいという夢へと変化したのかな?!』
僕の一言に、一瞬彼女の顔色が沈んだ様に見えたのは、気のせいだろうか。
『高校生の時に受けたオーディションにことごとく落っこちちゃってさ。
もう嫌になってた時に、進路を決めなくてはならない時期が来て、
女優の次に興味があった映像関係の専門学校へ行けば、
もう何年かは、女優になる夢を追いかけられると思ったんだ。
だから、あたしがADやってるのも不純な動機なんだよね。』
『そっか‥‥。』
僕だけじゃなかった―\r
僕は―\r
何となく三流大学を卒業して、
何となく今の会社に就職した自分を、彼女に重ね合わせていた。
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