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死体処理少女

[933]  黄粉  2008-05-22投稿
「・・・・。」

田口裕也は、血の海と化した廊下で、一人立ち尽くしていた。

コレ、どうしよう・・・。

コツ、コツ、コツ、

向こうの廊下から生徒が歩いて来た。

「あ、おい!、ちょっとそこの人、来て!」

裕也の事にきずくと、生徒は走って向かって来た。

「どうしたんですか?」

肩までの髪をゆらしながら走って来た。その生徒は、後輩の橋本麻里奈だった。

こいつは、家庭内で暴力にあっていて、自殺しようとしたという。この高校では有名だ。

「橋本、斉藤が自分で首を切って・・・。それで渡邉は階段から落ちて・・・。」

しかし、橋本は死体を見ても、表情一つ変えず平気な様子で、脈をはかっている。

「先輩、二人とも死んでますよ?」

きっぱりとそう判断され、裕也は腹が立った。しかし、不安の方が大きかった。

「死体、どうすれば・・・。」

橋本は、裕也の困った顔を見てから、下を向いた。

「じゃあ、私が処理しましょう。」

「な、処理・・・?」

高校生が言い出すとは思えない言葉だった。

「・・・本気か?」

橋本は無言で頷く、そして続けた。

「先輩、これが自分の罪になると思って怖いんですよね?」

図星、悔しい。まさか橋本、俺の心が読めているのか?恐ろしい。

「どうします?」

裕也は決心した。

「頼む・・・。」

それを聞くと、橋本は立ち上がり、

「じゃあ死体を運びましょうか。」

と、言った。

もう、裕也の心からは、「罪悪感」というモノは消えていた。

感想

  • 10109: きずく=きづく [2011-01-16]
  • 10153: 黄粉:あ・・・またか。馬鹿だなぁ自分。ほんっとに馬鹿ですみません! [2011-01-16]

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