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書けない鉛筆 第2話

[186]  ソウキュウ  2008-05-23投稿
女子グループの一人だった。彼女の名前は岡村千尋。クラスでは1番頭が良くて評判の眼鏡をかけている。いつもポニーテールで周りは茶髪なのに一人だけ黒髪だった。
『お、おぅ、サンキュー』中途半端なリアクション。すぐに席に戻って拓也とまた話をしていた。

部活が終わり、疲れたぁとかいいながらチャリで下校。修学旅行の話で拓也との話はまだ続いている。T字路になったところで拓也と別れ家路に着いた。家と言ってもここは施設、あまり聞いた話だけど施設で高校は通わせてくれないらしい。中卒で働く人や、奨学金で高校に行く人もいるらしい…。
『ただいま』、この施設の長である松尾さんが「お帰り」と行ってくれた。すぐに部屋に入った。勉強もせず、ただ漫画を読んでいる俺。
俺には親がいない、捨て子で生後間もない頃、この施設の門に俺が置かれていたのを松尾さんが拾ってくれたらしい。親との記憶はもちろん、親が誰かすらわからない。捨てたとか拾ったとか置いてあったとか、狸の置物扱いにされた俺はそれから16年の月日が流れ、今こうして学生をしている。風呂に入って、飯を食べて部屋に戻った。カーテンを閉めようとしたときに異変に気付いた。今何時だっけ??と思い、目覚まし時計をみる。夜7時、こんなに明るくない。
「た、た、大変だ」
『あぁ、松尾さんか』
「火事だよ火事。2丁目の岡村さんとこ、」

俺は野次馬気分でその火事の現場に向かった。
施設からはそこまでに時間はあまりかからなかった。
火事現場には消防隊がいて辺りには煙と炎が立ち込めている。
隣で叫び声がした。
「ひろが…ひろがぁ!!」
どうやら人が取り残されているらしい。

消防隊はその親と思われる人を止めているだけ。中にいるヒロという子は知らんぷりだった。
俺は許せなかった。こうしてるうちにヒロという子は死に向かっているのに何もしない公務員に腹が立ったんだ。
俺はおばちゃんに
『ヒロって奴はどこにいるんだ?』
「あの二階の奥の…」
わかったとだけ答えて飛び出した。
「ちょっと!君!」と言われ掴まれた腕をふりほどき俺は炎の中に入った。

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