僕は君の未来を永遠(トワ)に。<26>
* * * * * *
彼女は何故、こんなにハイテンションなのか―\r
此処はカラオケボックス。
“パーッとやりましょ!!”って、こういう意味だったのか。
彼女は、さっきから、マイクを持ちっ放しだ。
『次〜♪倖田來未♪
“來未”を逆にしたたら“未來”だね!!あはははは!!』
一体何がおかしいのだろう。
全然意味が分からない。
さっき、オーディション会場で披露した、僕の“ひとりあやとり”の方がよっぽど面白い‥‥と思う。
『未來。あたしにカシスオレンジ。』
『まだ飲むの?!もうやめといた方がいいよ。』
『いいじゃん別に。こんなのジュースよジュース。』
今日が十七年ぶりの再会という理由だけで、人はこんなにもハイテンションになれるのだろうか。
確かに目の前の彼女は、僕の初恋の人だ。
そして、彼女の初恋の人も僕だと言ってくれた。
けれど、その彼女に現在、彼氏がいると聞いても尚、
僕の心が舞い上がっているとすれば、
それは、やはり十七年ぶりの再会に対してという事なのだろうか。
それとも、まだ自分にもチャンスはあるという、密かな期待からなのだろうか。
『未來。あたしさっき、“遠い未来から来たんだヨ”って言ったじゃん?
あれね、過去に受けたオーディションでのセリフだったのよね!!ごめんね!!アハハ。』
カシスオレンジのグラスを片手に、彼女は笑った。
『そううなの?!僕はてっきり、その言葉を信じる所だった。
エリカちゃん、やっぱ女優目指してただけあるよ。』
僕も思わず苦笑い。
『ねぇ未來。この後、もう一軒だけ付き合って。』
かなり酔っていると思われる彼女は、
僕の心配を余所にさらりと言った。
彼女は何故、こんなにハイテンションなのか―\r
此処はカラオケボックス。
“パーッとやりましょ!!”って、こういう意味だったのか。
彼女は、さっきから、マイクを持ちっ放しだ。
『次〜♪倖田來未♪
“來未”を逆にしたたら“未來”だね!!あはははは!!』
一体何がおかしいのだろう。
全然意味が分からない。
さっき、オーディション会場で披露した、僕の“ひとりあやとり”の方がよっぽど面白い‥‥と思う。
『未來。あたしにカシスオレンジ。』
『まだ飲むの?!もうやめといた方がいいよ。』
『いいじゃん別に。こんなのジュースよジュース。』
今日が十七年ぶりの再会という理由だけで、人はこんなにもハイテンションになれるのだろうか。
確かに目の前の彼女は、僕の初恋の人だ。
そして、彼女の初恋の人も僕だと言ってくれた。
けれど、その彼女に現在、彼氏がいると聞いても尚、
僕の心が舞い上がっているとすれば、
それは、やはり十七年ぶりの再会に対してという事なのだろうか。
それとも、まだ自分にもチャンスはあるという、密かな期待からなのだろうか。
『未來。あたしさっき、“遠い未来から来たんだヨ”って言ったじゃん?
あれね、過去に受けたオーディションでのセリフだったのよね!!ごめんね!!アハハ。』
カシスオレンジのグラスを片手に、彼女は笑った。
『そううなの?!僕はてっきり、その言葉を信じる所だった。
エリカちゃん、やっぱ女優目指してただけあるよ。』
僕も思わず苦笑い。
『ねぇ未來。この後、もう一軒だけ付き合って。』
かなり酔っていると思われる彼女は、
僕の心配を余所にさらりと言った。
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