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奇妙な時空−第15話

[377]  あきは  2008-05-24投稿
夜更けにうとうとまどろんでいる、と窓の外から何かが聞こえた。

にぁあぁ〜ん

どうやら窓の外に猫がいるみたいだ。猫も恋の季節とみえて、何だか沢山いるようだ。

にぁあぁ〜ん、にぁあ〜ん、にぁあぁ〜ん

何時まで経っても泣き止まない上に、何だかどんどん増えてきたような気がする。

ふにゃあぁあー

んぎゃあああー

聞いてるうちに違和感を感じ始めた。泣いた後、一瞬息を飲むのだ。まるで人間の子供みたい…。

にぁあぁ〜ん、ふにぁあぁ〜ん、んにぁあぁ〜ん
にぁあぁ〜ん

思ったとたん、その群れる赤ん坊の山がイメージとして、ありありと目に浮かんだ。

にぁあぁ〜ん

開けてみてみたい衝動にかられる。怖い物見たさが、恐怖に勝ってしまった。
細く音を立てないよう窓を開けた。

にぁあぁああ〜ん

ちょうど目の前に崩れたような女の目があった。そして女は一泣き

ふにぁあぁあ〜あん

と声も高らかに一泣きし、私は石の様に固まって女を見つめていた。

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