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学校の屋上の警察署 ―笑い影4―

[334]  堀キコ  2008-05-24投稿
「ねぇ、さっき山村に何したの?」
ヨタヨタ歩きの佐藤は荒い息だけして真奈の質問には答えない、

「佐藤、、、?」
真奈が佐藤に近づき、

「佐藤ーー!!!」
耳元で声を張り上げた、

「、、!?、、何??」
明らかな作り笑顔で真奈の方を見て言った。額から出た汗が二粒、三粒と頬を伝っていた

「、、、どうしたの?どっか悪いの?」
真奈が佐藤の背中を摩りながら聞いた

「何でもないよ!元気元気ー!!」
そう言って佐藤は跳びはねた二回跳んでまたヨタヨタ歩きを始めた、

「何やってんの、、!!」真奈は立ち止まった、佐藤が山村に何をしたのかが分かったのだ、、、







夕日に照らされて写った佐藤の影が笑っていたのだ。佐藤の目と口に当たる部分が反り返り笑っているように見えた、佐藤は山村の笑い影を“自分に乗り移した”のだ。








「た、、只今、天孤じい熱いお茶入れてー、」
ドアに寄り掛かり佐藤は絞り出すような声で言った、

そしてヨタヨタ歩きでベッドに横たわった。
そして誰にも聞こえない声で、

「ミイラとりがミイラになるか、、」

そう呟いた

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