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DVな愛

[507]  そぼろ飯  2008-05-25投稿
告白自体は嬉しかったんですよ?だって私も貴方がすきですから。
でもですね、何故に首を絞められながら愛の告白をされなければいけないのだろう。

ギリギリと首が絞められる。容赦のない力で私はもう窒息寸前。
「鹿子、好きだ。ずっと好きだった。」
情熱的に彼は呻く。好きなら何故に首を絞める?全く持って意味が分からない。
彼、辰巳は友達以上、恋人未満みたいな関係で、まぁそろそろかなと私も待ってたみたいな?そして今日告白されたわけだが…
「たつ…み、くるしっ…死ぬ…」
どうしてこんな目にあっているのか。
「鹿子、鹿子。俺を拒まないでくれ。」
「った…わかったから手を…」
もはや虫の息の私。
「拒まれたら、俺はお前を…」
「い…いいよ!私も…辰巳がすきだし」
今の状況下だと断れないだろ。渾身の力を振り絞って返事をした。「かはっ…はぁはぁ…」
それが良策だったのか首を絞める手から解放された。酸素を胸一杯に吸い込む。呼吸がこんなに素晴らしいものだと感じた日はなかった。
こんな告白ってありかよ。世の片思いの人はこうやって告白すれば成就するよ。誰だって命は惜しいし。
「鹿子」
今度は抱き締められた。あんたそんなにバカ力あったっけ。眼鏡のすましたインテリ男だったでしょ。こんな、ドメスティックブァイオレンス(DV)な告白する型破りな人間じゃないだろうに。
「あんた、本当に三鷹 辰巳?本当は辰巳の皮を被った別人じゃないの?」
暫くして落ち着いた辰巳を恨みを込め睨んだ。辰巳はバツの悪そうに目を逸らした。
「首をしめたのは悪い。つい緊張して」
緊張して首を絞める?意味分かんない。こんな不審男と私は恋人になってしまったのか。ふと、彼を見ると頬が真っ赤だ。眼鏡も曇ってる。
ああ、コイツはこういう男だった。けっして取りあえず私の知る限りDVな趣味はない。
ただ、下手なのだ
人間付き合いが。すごく不器用なのだ。今回もちょっと考え過ぎた結果暴力的に出たのだ。本当に不器用…
「辰巳、私、アンタがすきよ」
急に辰巳が物凄く愛しく思えた。例えこの先、不器用な愛の結果DVに走っても許してしまうんだろうね、私は。そんなアンタも好きだよ。
「浮気なんてゆるさないから」
熱の籠る声で囁かれた。
そんな命知らずな行為ができるわけがない。
多少のDVは許すから、どうか貴方はそのままで。私を愛して?

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