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曖昧me mine;?

[371]  そぼろ飯  2008-05-27投稿
「私はあんたにとって何なのさ」
それは二人にとって永遠のテーマである。少なくとも私にとってはそうだ。
「そんなの幼なじみに決まっているだろ」
奴、白石清太は眉ひとつ動かさずに答えた。そう、私・金沢佐月と清太は幼なじみである、単なる。
しかし、明確な関係の名称はあるものの私達は酷く曖昧だ。


「D組の佐々木?止めとけ、止めとけ。あいつはロリコンだ。」
清太が渋い顔をして言った。ロリコンでも巨乳好きでも別に良いと思うけど。
「でも面白そうでいい人じゃん」
「駄目だ。俺は認めないからな」
「……あんたに認めて貰わなくてもいいんですけど」
親馬鹿の父親よろしくこの男は私の恋愛にえらく口出しする。そして、全身全霊で私の恋路の邪魔をする。馬に蹴られて死ぬのは時間の問題だ。
「何、あんたそんなに私が好きなの?たかが幼なじみが小姑みたいに口出して邪魔しやがって」
しばしば私は口が悪い。自覚はあるが直せない。
「誰が誰を好きだって?自意識過剰女。」
「とにかく、佐々木君と付き合う事にしたからくれぐれも邪魔しないように。」
私がそう言うと清太は明らかに拗ねきった顔をした。あんたのその態度のひとつひとつが二人の関係に曖昧を生むのを知ってる?
 清太との曖昧な関係に耐えかねて佐々木君の告白にOKしたのが一昨日。清太にうっかり口走り、自棄になって邪魔しないように釘をさしたのが昨日。佐々木君に震える声で別れを告げられたのが今日。
ショックではなかったし悔しさもなかった。
元々好きあって付き合った仲ではないし、誰の差し金か経験上分かっていたからである。
「邪魔すんなって私言ったよね」
「知らねぇし」
ケロリと清太は答えたが目が泳いでいる。
この男は昔から嘘が下手だ。クールぶってるのに何処かちぐはぐで可愛らしい。
「佐月。ちゃんと別れられたのか?」
私が別れたがってた言い方止めてくれる?
「付き合って二日で別れたくなんてなかったわよ。」
私が言うと清太はニヤリと意地悪な笑みを浮かべた。あんたの事だから暴力かその他諸々の手段で佐々木君を脅したんだろうな。
ねぇ、清太。あんたは私が好きなんでしょ?単なる幼なじみのつもりなら一々こっちに干渉する訳がない

そして結局何もはっきりせずに、今日もまた曖昧な二人のままだ。幼なじみとも恋人とも言い切れぬ関係のまま


   (;?へ続く)

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