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僕は君の未来を永遠(トワ)に。<29>

[345]  麻呂  2008-06-04投稿
* * * * * *

ピピッ‥ピピッ‥ピピッ‥ピピッ――



部屋の中に響き渡るアラーム音――



ん‥‥何だ‥もう朝か‥‥‥。



僕はベッドの端に上半身を伏せる形で、何時の間にか眠ってしまっていた。



寝ぼけ眼の僕は、部屋の中の風景が何時もと違う事にピンと来ず、



ボーっとした頭で、取り敢えずは、アラームのスイッチを切る。



『‥‥未來?!』



服を着たままベッドで眠っていた彼女が目を覚ました様だった。



『起こしちゃった?!‥‥ごめん。

どう?!具合は?!』



決していい訳ないよな。あれだけ飲んだんだもの。



『‥‥うん。頭痛い‥‥。

昨日は‥‥迷惑掛けちゃってごめんね。』



思いも寄らず、しおらしい返事をする彼女。



『迷惑だなんて。僕はそんな事全然思ってないよ!!

でも、一時はどうなる事かと‥焦ったけど‥‥。あはは。』


何作り笑いしてるんだろう‥僕。



笑う所じゃないだろう。



僕はさり気なく、またベッドの端に座った。



『ごめん‥‥。あたし、お酒飲み過ぎて、あんなに醜態をさらけ出してしまったのは‥‥‥初めてお酒を飲んだ時以来かも‥‥‥。』



布団で顔半分を隠しながら彼女は、そう言った。



昨日の彼女より―\r



今日の今の彼女が、


何故かとてもしおらしく見えた。



女のコって不思議だ――



『所で、エリカちゃん。今日は仕事休めないの?!

そんな状態で行ける???』



ベッドの端に座りながら、彼女の様子が気になる僕。



『うん。今忙しくて、なかなか休むのは無理。二日酔いで休んだなんて、バレたら殺されちゃう!!』



まだベッドの中に入っている彼女だが、仕事へ行く気満々だった。



『あはははは。そっか。そうだよね。』


二日酔いの彼女と、寝不足の僕。



彼女も僕も、何時も以上にテンションが高かったに違いない。



『エリカちゃん、仕事は何時から?!』


『うん。九時からだから、まだかなり余裕があるかも。

未來は?!』



『僕も九時からだけど、一応サラリーマンだから、ジーンズで出社する訳にもいかず、どうしようかと思ってて‥‥‥。』



そう。僕は昨日、オーディションを受けたままの服装だったのだ。

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