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僕は君の未来を永遠(トワ)に。<31>

[403]  麻呂  2008-06-07投稿
* * * * * *

長い一日が終わった――



その日、仕事が終わると僕は、何とも言葉にし難い体の疲労感と、



それに相反する気分の高揚感に襲われた。



恐らくは、僕の体内には大量のアドレナリンが放出されているに違いない。



それにしても、昨日から超ハードな時間を過ごしてるよな―\r


そのハードなトキの流れは昨日、オーディションを受けたトキから、今日の正午過ぎまで続いた訳だが、



ピークはいつもの通り、部長のカミナリが僕に落ちた瞬間だった。



なんてったって、朝から遅刻、おまけに会議の資料を無くしましたときたもんだから、



その怒鳴り声は、何時もに増して迫力があった。



挙げ句の果てに、昨夜の寝不足が祟っての会議での居眠り。


これには部長もかなり呆れ顔だった。



そもそも、オーディションに応募したのは、僕のほんの気紛れからだった筈。



ほんの気紛れでオーディションに応募してしまったコトによって、



彼女と十七年ぶりに再会出来たのだから、



今回ばかりは、僕をこんな適当な性格に産み、育ててくれた両親に感謝するべきだろう。





今朝、彼女から手渡されたピンク色の紙――



手渡され時は、急いでいたから思わずあっさりと受け取ってしまったけれど、



これって、“トモダチ”として、これからも君と交流を持てると言う事なのかな。



君って罪なヒトだよね。



本当の僕のキモチも知らないで。



君は――



僕がずっと押し殺して生きて来た十七年間の君への思いを、


いとも簡単に思い出させてくれたね。



なんて罪なヒト――


十七年経って、とても美しく成長した君と、



十七年経っても、未だダサイままの僕――



滑稽だよね。



何時か――



何時か君と再会出来る日が来たら――



その時は、カッコイイ僕で有りたいって、



ずっと思っていたのにさ――



柄にもなく、物思いに耽ながら、



僕は、何時もの電車に乗り込んだ――

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