｢相談があるの…｡｣

夜中の1時過ぎ､彼女は深刻な声で私に電話してきた｡

彼女とは大学時代からの親友だったが､ここ数ヶ月､仕事が忙しくて会っていなかった｡
｢今から出て来れない？｣

寝ようとしていた私は､彼女の急な誘いに少し戸惑った｡
明日も仕事があるし…｡

でも､いつも明るい彼女がこんなにも暗い声を出すなんて余程深刻な悩みに違いない｡
私は結局ほっておけずに､上着を羽織り指定されたﾌｧﾐﾚｽへ急いだ｡


ﾌｧﾐﾚｽに入ると､平日の深夜にも関わらず､客が何人か居た｡
私は彼女を探す｡

が､彼女らしき人が見当たらない｡少し早く来過ぎたのだろうか…｡

辺りをｷｮﾛｷｮﾛ見回していると､一番奥の席の女が小さく手を上げていた｡

彼女だった｡

私は彼女の変わり果てた姿に驚きを隠せなかった｡
この数ヶ月の間に彼女に何が起ったのだろう…｡

彼女は大学生の頃､ﾐｽｷｬﾝﾊﾟｽに選ばれる程美しかった｡
それは､私が数ヶ月前会った時も変わらなかった｡

しかし､今目の前にいる彼女は面影はあるものの､ｹﾞｯｿﾘと痩せこけ､髪の毛はﾎﾞｻﾎﾞｻでまるで別人だ｡

｢無理言ってｺﾞﾒﾝね…｣

力無く彼女は言った｡
その痩せこけて落込んだ目には､今にも溢れ落ちそうな涙が浮んでいた｡

｢何があったの？｣

私の言葉に､彼女は下を向いて涙を拭って話し始めた｡

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