書けない鉛筆 第7話
『嫌だ』
即答だった。
捨てられ、施設で育ち、現在に至るという薄っぺらい人生を岡村に話したくなかった。
「あまり深い事は聞かないからいいじゃん」
『嫌だ』
「ケチ」
『あぁケチだ』
「もう!なんかつまんない!せめて好きな食べ物くらい教えてくれてもいいでしょ?」
『そんなの聞いてどうすんだよ?作ってくれるのか?』
「作らないよ!なんで私が…」
『ほら見ろ、結局興味持つだけ無駄なんだって』
「わかったよ、作ればいいんでしょ?作れば」
『じゃあ明日スパゲッティー作れ、それが俺の好きな食べ物だ』
「わかったわ。」
『ほら』
俺はお金を渡した。少しだけ毎月お小遣いを松尾さんからもらっていた。
『それから』
「何よ」
『材料少し多めに買っておいてくれ』
「わかった、でもなんで?」
『いいから買っとけ!』
わかったと言い、岡村は部屋に戻った。
まぁ一日目はこんな感じだったかな?
え?後悔してる話にしちゃ長過ぎるって?
こうまで説明しなきゃよくわからないだろ?
空気読めよ空気を…。
そういえばあんたは後悔してるからこそ今こうして悩んでいるんだよな??人生を少しだけ変える事が出来る中途半端な事しか出来ない鉛筆を手にとってそうやって悩んでるんだ。人間はみんな後悔することを知ってる。あの時あぁしなければ、こうしていれば…。
後悔の塊こそが人間なんだと言わんばかりに山ほど積み重なってる。
さてそろそろ決まったかい?え?それからあのスパゲッティーはどうなったって?
じゃあ話すからちゃんとあんたの最大の小さな後悔、考えとけよ?
続く
即答だった。
捨てられ、施設で育ち、現在に至るという薄っぺらい人生を岡村に話したくなかった。
「あまり深い事は聞かないからいいじゃん」
『嫌だ』
「ケチ」
『あぁケチだ』
「もう!なんかつまんない!せめて好きな食べ物くらい教えてくれてもいいでしょ?」
『そんなの聞いてどうすんだよ?作ってくれるのか?』
「作らないよ!なんで私が…」
『ほら見ろ、結局興味持つだけ無駄なんだって』
「わかったよ、作ればいいんでしょ?作れば」
『じゃあ明日スパゲッティー作れ、それが俺の好きな食べ物だ』
「わかったわ。」
『ほら』
俺はお金を渡した。少しだけ毎月お小遣いを松尾さんからもらっていた。
『それから』
「何よ」
『材料少し多めに買っておいてくれ』
「わかった、でもなんで?」
『いいから買っとけ!』
わかったと言い、岡村は部屋に戻った。
まぁ一日目はこんな感じだったかな?
え?後悔してる話にしちゃ長過ぎるって?
こうまで説明しなきゃよくわからないだろ?
空気読めよ空気を…。
そういえばあんたは後悔してるからこそ今こうして悩んでいるんだよな??人生を少しだけ変える事が出来る中途半端な事しか出来ない鉛筆を手にとってそうやって悩んでるんだ。人間はみんな後悔することを知ってる。あの時あぁしなければ、こうしていれば…。
後悔の塊こそが人間なんだと言わんばかりに山ほど積み重なってる。
さてそろそろ決まったかい?え?それからあのスパゲッティーはどうなったって?
じゃあ話すからちゃんとあんたの最大の小さな後悔、考えとけよ?
続く
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