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頭脳と頭脳(4)

[662]  未熟  2008-06-12投稿
「大丈夫だ。ありがとう。」
血の気がひいてゆく。
まともに頭もまわりそうだ。
「よかった。」
心底安心したようだ。
俺のほうこそ、お前がいてくれてよかったよ。
まあ、そんなことは思っても言わないが。
ハズいし。
さて、本題に戻るか。
「とりあえず、やつの手掛りを探る。」
「さっきのテレビのやつっすか?俺も協力しやす。」
哲史は俺と一緒に色々なことをした。
頭はキレるほうだ。
協力してもらって損はないだろう。
哲史にも見せるために、ビデオを全て巻き戻し、再生する。


そして、哲史がきた時の映像まできた。
その続きは、
「私への手掛りです。」
そんなものを残すなんて遊んでやがる。
この様子から、爆破場所は俺には関係なさそうだ。
「しかし、これだけでは簡単です。なのでプラスをさせていただきました。」
プラス?なにをだ。
「また、今日の17時までにたどりつかねば、私へと続く道はとぎれる。ですから、気をつけてください。」
ここからはさっき見た映像のとおり進んでいく。
また怒りがこみあげてくる。
しかし、冷静でいろ。
冷静にこいつの動き・・・・・・
「では、そこの騒がしい人と協力してでも、追ってきなさい。」
ん?そこの?騒がしい?まさか!
「哲史!カメラか盗聴器がしかけられてるかもしれない!」
「はい!もしくは―――」
仲間がいるかも。なら外か!?
すぐにベランダに飛び出し、周りを確認する。
散歩中と思われるおじいさんしかいない。
あれがそうか?
いやたとえ、仲間がいたとしてももう逃げられているだろう。
ましてや、こんなに簡単に顔を晒すか。
考えれば考えるほど、可能性は低い。
とりあえず、話かけてみるか。
「おじいさ〜ん。」
大声で叫ぶ。
だが反応はない。
聞こえてないのか?それなら、あいつじゃない。
しかし、演技だったら。
そんなことを考えてると、おじいさんの姿は見えなくなった。
「くそっ!」
やられた。
今となっては、あのおじいさんが関係あるかは、わからない。
覆面は俺があの言葉で冷静さを失うのを読んでいた。
だから、あのタイミングで・・・・・・
ちょっとまてよ。なんで―――\r
「兄貴!盗聴器がありました!」
後ろから哲史の大声がする。

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