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お伽話・第一話「狼と七匹の子ヤギ7」

[554]  黄粉  2008-06-12投稿
―――俺はヤギに殺される


純太の頭には、その一言が響いていた。


「純太?」

朝陽が話かける。

その時純太はハッとなった。

「そういえばお前ヤギの肉食べたって言ってなかった?」

朝陽は、何故そんな事を聞かれるのか分からなかったが、「うん」と答えた。

その瞬間、純太の顔は驚愕に変わった。

「で、他にヤギの肉食べたヤツはいるのか!?」

朝陽は怒鳴りながら肩を掴まれ、驚いた。

「いない、けど?」

顔を引き攣らせ答える朝陽。

「よかった・・・」

純太は溜息をついた。

「だから何なんだよ?ヤギの肉で食中毒でもおこしたのかよ!」

朝陽は今、自分がどんな状況におかれているのかがわかっていない。

説明しなければ・・・・。

朝陽の姉、麻美が死んだことも。

純太は決意し、話始めた。

「朝陽、聞けよ。お前、殺されるんだ命を狙われてる。」

しかし、朝陽は「はぁ?」と答えた。

「あのな、実をいうと・・・・」

ザザザザ・・・・

聞き覚えのある蹄を引きずる音。


ヒヒヒヒ・・・

無数の不気味な笑い声。

「アイツだ・・・・・・・」

そのあと純太は逃げろっと言い、朝陽の腕を引っ張った。


アイツとはヤギのことだ。

あいつは歩きながらハサミをじゃきじゃき鳴らしていた。

「アイツってなんだよ!?あのヤギのこと?」

走りながら朝陽は尋ねる。

「アイツに麻美は殺されたんだ!」

その時、つないでいる腕が思いきり引っ張られた。

朝陽が走るのをやめたのだ。

「朝陽!?」

振り返ると、朝陽がヤギに向かってゴミ捨て場にあったビンを振りかざしていた。

「朝陽!やめろ!殺され・・・」

バリン!!

暗い道に、鋭い音が響いた。

そして、ダレかの血がポタポタと道に斑点を作っていた。

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