僕は君の未来を永遠に。<32>
何時もの電車とは、札幌から小樽へ向かう電車の事。
札幌駅から乗り込んで、三十分もすると、電車の窓から見える風景は、見渡す限りの日本海。
何故だろう。今日のその色は、何時もに増して、濃いブルーに見えた。
彼女は、もう仕事が終わったのだろうか―\r
そうだ―\r
僕は思い出した―\r
彼女に僕のアドレスを教えるべく、空メールをしなければならないと言う事を。
勿論、空メールなんてするつもりは毛頭ない。
ちゃんとメッセージと携番も書いて送るつもりだ。
こういう時の僕は、やたらと慎重になる。
昨日のオーディションの時の様に、人前で何かをするという事に関しては、
割りかし平気でやって退け、てんで無頓着なくせに、
たかがメールをするというだけで、こんなに考え込んでしまうのは、一体何故だろう。
彼女が僕の初恋の相手で、しかもその彼女も僕が初恋の相手であり――
もしかしたら僕は、心の何処かで、これからの僕達の関係について、密かに淡い期待を抱いているのかもしれない。
例え彼女に付き合っている人がいると聞いていても。
僕は―\r
十七年という歳月に――
それらの様々な感情を簡単には伝える事が出来ずに、
何処か躊躇してしまう程、心に閉塞感を持たされてしまったのだろうか――
札幌駅から乗り込んで、三十分もすると、電車の窓から見える風景は、見渡す限りの日本海。
何故だろう。今日のその色は、何時もに増して、濃いブルーに見えた。
彼女は、もう仕事が終わったのだろうか―\r
そうだ―\r
僕は思い出した―\r
彼女に僕のアドレスを教えるべく、空メールをしなければならないと言う事を。
勿論、空メールなんてするつもりは毛頭ない。
ちゃんとメッセージと携番も書いて送るつもりだ。
こういう時の僕は、やたらと慎重になる。
昨日のオーディションの時の様に、人前で何かをするという事に関しては、
割りかし平気でやって退け、てんで無頓着なくせに、
たかがメールをするというだけで、こんなに考え込んでしまうのは、一体何故だろう。
彼女が僕の初恋の相手で、しかもその彼女も僕が初恋の相手であり――
もしかしたら僕は、心の何処かで、これからの僕達の関係について、密かに淡い期待を抱いているのかもしれない。
例え彼女に付き合っている人がいると聞いていても。
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