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ダメツマ、ダメオット。7

[410]  椿家まんもす  2008-06-16投稿

……………。


寒さで目が覚める。

ボクは、いつものように駅の地下道で朝を迎えた。

寝袋からはい出し、荷物をまとめて地下道から出る。



…あれから何日過ぎたのだろう。

理想と現実は全く違うもので、自然の厳しさにコテンパンにされ、自分の考えの甘さを痛感させられた。

ボクは盗んだ自転車で、海岸線沿いに南へ向かって放浪していた。



雪の降る道中、考える。


コレがボクの求めていた幸せなんだろうか。


気ままな旅生活。形は変わったが、誰に気を使うでもなく、生きるためだけに行動する毎日。


でも、なんか違う。


アタマの中に浮かんでくるのは、捨てたはずの思い出ばかり。




…流しイッパイに積み重ねられた汚れた食器類。




…何処からともなく発生した大量のコバエ。




…バスタブからエロ本を寂しく拾った夜。




…カノジョの怒った顔。



…カノジョの笑った顔。



…カノジョの泣いた顔。







………さみしい。







…カノジョに、会いたい。



もうボクの彼女ではない、カノジョに。


つづく

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