死体放棄少女・四
優子は、手帳の中の橋本麻里奈を見つめながら、携帯を取り出した。
「何するの?」
男は聞く。
「警察に連絡するんです。」
優子はなんの戸惑いもなく、警察の番号を打つ。
「ふーん。」
男はそう言うと、再びオレンジジュースを飲みはじめた。
優子は外に出て、携帯を耳にあてた。
「・・・・」
今聞こえるのは、呼び出し音と、自分の息を吐く音のはずだった。
「・・・ゅぅ・・・」
確かに聞こえた。誰かの声だった。
「え?」
ザッザザザッ
携帯のノイズの音が激しくなり、
「ゆ、うこ・・・」
・・・!!!
思わず携帯を閉めた。
今、誰かの声が、した・・・
恐る恐るまた、携帯に耳をつける。
すると、張りのある、警官の声がした。
どうやら今のは幻聴だったようだ。
まだバクバクする心臓を落ち着かせ、優子はアパートでの事を話した。
「あ、優子ちゃん。遅かったね。」
何故か男は、他のジュースを飲んでいた。
また新しく注文したのだろう。
優子はよろよろとした歩きで、「帰りますね」とだけ言って、席を立とうとした。
「あ、そうだ。あと優子ちゃんって呼ぶの恥ずかしいからやめてくださいね。」
と優子は言って店を出た。
「バイバイ。」
男は、優子に向かって手を振った。
だが、優子は振り返すことはなかった。
「・・・?」
何かが、男の手に触れた。見ると、さっき優子が開いていた手帳だった。
「あ、麻里奈だ。」
手帳を開くと、麻里奈と優子の写ったプリクラが貼ってあった。
手帳の中の二人は、幸せそうに笑っていた。
麻里奈の事を思い出し、男は悲しくなった。
「何するの?」
男は聞く。
「警察に連絡するんです。」
優子はなんの戸惑いもなく、警察の番号を打つ。
「ふーん。」
男はそう言うと、再びオレンジジュースを飲みはじめた。
優子は外に出て、携帯を耳にあてた。
「・・・・」
今聞こえるのは、呼び出し音と、自分の息を吐く音のはずだった。
「・・・ゅぅ・・・」
確かに聞こえた。誰かの声だった。
「え?」
ザッザザザッ
携帯のノイズの音が激しくなり、
「ゆ、うこ・・・」
・・・!!!
思わず携帯を閉めた。
今、誰かの声が、した・・・
恐る恐るまた、携帯に耳をつける。
すると、張りのある、警官の声がした。
どうやら今のは幻聴だったようだ。
まだバクバクする心臓を落ち着かせ、優子はアパートでの事を話した。
「あ、優子ちゃん。遅かったね。」
何故か男は、他のジュースを飲んでいた。
また新しく注文したのだろう。
優子はよろよろとした歩きで、「帰りますね」とだけ言って、席を立とうとした。
「あ、そうだ。あと優子ちゃんって呼ぶの恥ずかしいからやめてくださいね。」
と優子は言って店を出た。
「バイバイ。」
男は、優子に向かって手を振った。
だが、優子は振り返すことはなかった。
「・・・?」
何かが、男の手に触れた。見ると、さっき優子が開いていた手帳だった。
「あ、麻里奈だ。」
手帳を開くと、麻里奈と優子の写ったプリクラが貼ってあった。
手帳の中の二人は、幸せそうに笑っていた。
麻里奈の事を思い出し、男は悲しくなった。
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