ハッピーライフ
『ピー、ピー、おはようございます、ピー、ピー、おはようございます』
『やっぱり夢なのか…。』
ケータイのアラームがいつも現実に引き戻す。
夢というものは何のために見るのだろう。何の意味もなくヤンキーにボコボコにされたり、怪物に追われたり。
挙げ句の果てにには現実には考えられないような奇跡のような体験をプレゼントしてくれやがる。
『惜しい。』
いつもの散らかったボロ部屋を眺めながら呟いた。アイドルとの挙式には続きがあるのだろうか。
カーテンの隙間から差し込む光に目を潰されそうになりながらタバコに火をつける。
カーテンを占めてケータイを見ると午後3時。もちろんメールなどは来ていない。
バイトまで1時間しかない…。
僕の名前は上崎光一。
20歳のフリーター。
高校を出て医療系の専門学校に入学したが半年で止めてしまった。
今は家とバイト先のコンビニを原付で往復する毎日だ。
髪を洗い歯を磨き終えた僕は大して食べたくもないパンを牛乳で流し込こんだ。
今日の夜7時に6chであるサッカーのオリンピック予選、日本対韓国をDVDレコーダーに予約をしなければ…。
そう思った瞬間ケータイの着信音がなった。
『母』。
5秒ほど迷ったが僕は出ることにした。
『はい、何?』
時計を見ながら答える。
『今日は夜ご飯いるの?』
やっぱりこの質問だ。僕が外食する機会など滅多にない事を分かってるクセに。
『家で食べる。』
『今日もバイトでしょ?気を付けて行きなさいよ。』
息子への気遣いを右耳で受け止め、電話を切った。
母の美知子は昼間は近くのスーパーでパートをしている。
けして良いとはいえない上崎家の家計の足しにしているのだ。ちょうど今が休憩の時間に違いない。
兄が家を出た今となっては残された出来の悪い次男の事が気がかりなのだろう。
僕だってどうにかしないといけないとは思っている。
『やっぱり夢なのか…。』
ケータイのアラームがいつも現実に引き戻す。
夢というものは何のために見るのだろう。何の意味もなくヤンキーにボコボコにされたり、怪物に追われたり。
挙げ句の果てにには現実には考えられないような奇跡のような体験をプレゼントしてくれやがる。
『惜しい。』
いつもの散らかったボロ部屋を眺めながら呟いた。アイドルとの挙式には続きがあるのだろうか。
カーテンの隙間から差し込む光に目を潰されそうになりながらタバコに火をつける。
カーテンを占めてケータイを見ると午後3時。もちろんメールなどは来ていない。
バイトまで1時間しかない…。
僕の名前は上崎光一。
20歳のフリーター。
高校を出て医療系の専門学校に入学したが半年で止めてしまった。
今は家とバイト先のコンビニを原付で往復する毎日だ。
髪を洗い歯を磨き終えた僕は大して食べたくもないパンを牛乳で流し込こんだ。
今日の夜7時に6chであるサッカーのオリンピック予選、日本対韓国をDVDレコーダーに予約をしなければ…。
そう思った瞬間ケータイの着信音がなった。
『母』。
5秒ほど迷ったが僕は出ることにした。
『はい、何?』
時計を見ながら答える。
『今日は夜ご飯いるの?』
やっぱりこの質問だ。僕が外食する機会など滅多にない事を分かってるクセに。
『家で食べる。』
『今日もバイトでしょ?気を付けて行きなさいよ。』
息子への気遣いを右耳で受け止め、電話を切った。
母の美知子は昼間は近くのスーパーでパートをしている。
けして良いとはいえない上崎家の家計の足しにしているのだ。ちょうど今が休憩の時間に違いない。
兄が家を出た今となっては残された出来の悪い次男の事が気がかりなのだろう。
僕だってどうにかしないといけないとは思っている。
感想
感想はありません。