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Disaster(6)

[446]  けん  2008-06-18投稿
「知りたいこと…」
何が知りたいのかと聞かれればそれは全てとしか答えようがない。
ただ反面自分の知らないことを桑原がどこまで知っているのかさえわからない状態。
それで何をと言われても…。
1人考えていると不意に桑原は自身の部屋に並べてある本棚から1冊のスクラップ帳を持ってきた。
そしてそのスクラップ帳を彼に見るように促す。
「とりあえず貴方が何者なのか…、そこからいきましょうか。」
そういって桑原はもう1度彼の前のソファーに腰を下ろした。
彼は受け取ったスクラップ帳を開いてみた。
中には新聞の切り抜きが挟めてあった…最初の見出しは「アジア旅客機消息を絶つ」と大きな文字が書かれていた。
「旅客機…行方不明?」
桑原の方を見てみると彼女は手に持ったグラスの中で形を帰る氷を見つめていた。
スクラップ帳のページを進めてみたがいずれもこの事についての切り抜きのようだった。
「この記事が俺の正体に繋がるって…」
「今の世界は色んな災害とか戦争が続いてるわ。そしてその殆どが一部の人類自らが招いた事による原因が発端なの。
そしてある人が考えたの…地球の破壊や戦争を繰り返すそ者達類は地球や他の生命にとって邪魔な存在でしかないって。
そしてその人は地球を元の美しい惑星にするためにその人は自分自身がパンドラの箱になろうって思った。
パンドラの箱になって不必要人類に粛正という名の厄災を与えようって。
そして全ての生命にとっての元の世界に戻そうって…」
「パンドラの箱って神話の?」
「そうよ。そしてその人は巨万の富を持っていたからそれを使ってパンドラという名の組織を作ったわ、表向きは新薬開発の為の製薬会社。でも人の知らない闇では生命自体を終わらせる死の商人として…。」
「……それで?」
「そして組織はパンドラボックスを開発した。その兵器を開発してから急にその人は人が変わってしまった…。
やり方は間違っているけど地球を救いたいという気持ちは本物だった。」
彼女はグラスをテーブルに静かに置くと彼の目の前のスクラップ帳を見つめる。
「その5年前の旅客機失踪は当時話題になったわ。そして未だ見つかってないその旅客機と乗客は今も行方不明になってるけど…貴方はそれに乗っていたのよ。」

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