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キングダム 12

[451]  るぅ  2006-05-19投稿
エマの唇が微かに震えた。
言葉を待っている一同を見渡してから
「あ・・・」
無理矢理声を出そうとしたその時。
ガタン!!
突然馬車が急停車した。
衝撃で座席から落ちそうになったサラを支えながらロシアンが外を見やる。特に異常は無いようだ。
「なにごと〜?」
のんびり呟くラスタの隣。エマは窓から大きく身を乗り出し前方を見据えていた。横顔がやけに険しい。
「・・?」
ロシアンも倣って身を乗り出す。続いたレイラが絶句する気配を感じながら、彼は今の現状を頭の中で整理した。
アランジスタから馬車で西へ、かなりの早さだったのでもぅ50キロ以上は離れただろう。西方はあまり馴染みがないのでよく知らないが、地図によるとそろそろある村が見えるはずだ。クリスティアという小さな村だが、名のある魔術士・錬金術士が住んでいて魔石の生産をしていることで有名だった。
バンから買い取った魔石も確かクリスティアで作られたものだ。
いつか訪れようと思っていたのだが――

「ひどいですね。」
呟くジルファに頷き返し、ロシアンは馬車から降り御者の隣へ行った。
「これはクリスティアか?」
その問いかけに、御者は少し間を置いてから答えた。
高くも低くもないが少しかすれた声で一言。
「そのはずだ。」

その言葉に嘆息して、ロシアンがまた前を向く。
眼前に広がっていたのは、見るも無惨に破壊された村の残骸であった。

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